ウルシカ・ジョルニル

ウルシカ・ジョルニルのプロフィール

ウルシカ・ジョルニル（Urska Zolnir、1981年10月9日生まれ）は、スロベニアのジャレツ出身の優れた柔道家です。彼女は63kg級の選手で、身長は173cmです。特に裏投や掬投といった技術に秀でており、パワフルなスタイルで戦います。また、十字固をはじめとした寝技も得意としています。ウルシカは五段の段位を取得し、スロベニア軍のスポーツ班に所属し、ツェリェ市にあるSankaku柔道クラブにも参加しています。

競技経歴

幼少期にはピアノを習っていましたが、10歳のときに柔道を始めたウルシカは、ジュニア時代からその才能を披露してきました。1997年にはヨーロッパジュニア選手権で優勝し、1998年にはワールドユースゲームズでも金メダルを獲得。さらに、1999年と2000年にもヨーロッパジュニアで優勝、3位と好成績を収めました。

2001年のグランプリ・セビリアでは、当時としては珍しい賞金付き大会で日本の谷本歩実を破り見事に優勝。同年の世界選手権でも5位に入賞します。2004年にはアテネオリンピックでスロベニアの柔道選手として初めての銅メダルを手にしました。また、2005年の世界選手権でも3位となるなど、彼女の活躍は続きました。

しかしながら、2009年には左膝の前十字靭帯損傷に加え、右膝の靱帯も負傷し、長い間手術を避けていましたが、手術を決断しました。2011年の世界選手権では準決勝で日本の上野順恵に敗れたものの、6年ぶりにメダルを獲得しました。

ロンドンオリンピックでの成功

2012年のロンドンオリンピックでは、彼女が指導していた若手選手ティナ・トルステニャクを推薦し、約束の重圧の中、初戦から3戦連続で十字固を極め全勝で決勝に進出します。決勝では中国の徐麗麗を技ありで破り、金メダルを獲得しました。この勝利は、スロベニア全体にとっても大きな喜びとなりました。彼女の成功を通じて、柔道界への貢献が評価されています。

引退後、ウルシカはスロベニア男子代表チームのコーチとして携わり、選手たちの指導に努めています。2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、彼女の後輩であるトルステニャクも金メダルを獲得し、その成功を繋げることができました。

スポーツへの貢献

ウルシカは、スロベニア柔道の発展に寄与したコーチのマリアン・ファビアンに感謝し、スロベニアという小国が柔道での成功を収められたのは彼のおかげであると述べています。2022年には、European Judo Union（EJU）のスポーツディレクターに就任し、引き続き柔道界の発展に貢献しています。

主な戦績

ウルシカ・ジョルニルの主な戦績は以下の通りです：

• - 1997年 ヨーロッパジュニア 優勝
• - 1998年 ワールドユースゲームズ 優勝
• - 2001年 グランプリ・セビリア 優勝
• - 2004年 アテネオリンピック 3位
• - 2012年 ロンドンオリンピック 優勝

彼女のキャリアは、柔道界に多大な影響を与え、多くの後輩選手が彼女の功績を受け継いでいます。今後ともウルシカ・ジョルニルの活動に注目が集まることでしょう。

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