ウルジン・ガルマーエフ

ウルジン・ガルマーエヴィチ・ガルマーエフの生涯

ウルジン・ガルマーエヴィチ・ガルマーエフ（1888年または1889年 - 1947年）は、満州国軍の陸軍上将であり、歴史的な背景を持つ興味深い人物です。彼はブリヤート人として生まれ、ロシア内戦時には反革命軍に属し後に満州へ移住しました。彼の生涯は、軍事的な業績と同時に波乱の運命を辿るものでした。

軍人としての活動

1918年、ウルジンはアガ草原の指導者たちとともに、満州で活動していたグリゴリー・セミョーノフを訪れ、関係を築きました。その後、彼はセミョーノフの軍士官学校を卒業し、クリミア師団に配属され、ブリヤート人部隊の将校となります。しかし、トロイツコサフスクが中国軍に占領されると、彼は1921年に家族や部下と共に満州へと亡命しました。

彼はハイラル郊外で牧畜を営み、周囲のブリヤート族をまとめるリーダーとして認められました。満州国の建国に伴い、ウルジンは興安北省警備軍の少将として任命されるなど、重要な地位に就きました。

哈爾哈廟事件とその後

1935年、ウルジンは国境問題の解決に向けて行われた満州里会議に次席代表として参加しました。会議の後、興安北省長である凌陞が不幸にも日本の憲兵隊に捕らえられ、ウルジンもまた疑いをかけられましたが、彼は自らの立場を明確にし、疑いを晴らしました。その後、第2次会議では首席代表として協議を主導しました。

1939年に発生したノモンハン事件では、ウルジン中将率いる興安北警備軍が戦闘に参加し、その奮闘が評価され賞を受けるなど、彼の指揮能力が証明されました。

転機と最期の日々

1945年、ウルジンは陸軍上将に昇進し、興安学校の校長に任命されます。しかし、ソ連の参戦に伴い、満州国軍内で叛乱が起き、彼はその鎮圧に取り組むこととなります。その後、満州がソ連に占領されると、自ら進んで新京のソビエト軍司令部に出頭しましたが、反革命分子として拘束され、1947年に銃殺されました。しかし、彼の名誉は、ソ連崩壊後の1992年に回復されました。

性格と人物像

ウルジンは非常に大柄な体格であり、身長は2メートル、体重は100キロに達していました。彼は熱心な仏教信者であり、信仰に基づいた行動が多く見られました。特に、哈爾哈廟事件の後に同寺を訪れた際、破壊された内部を見て涙を流す姿が印象深いエピソードとして語られています。さらに、彼は仏教を重んじるあまり、顧問との間で宗教について議論が展開されたこともあります。

彼には息子ダシニーマがおり、彼もまた満州国建国大学を卒業し、後に博物館勤務を経ています。ウルジンの人生は、彼が生きた時代の激動を反映しており、今なお多くの人々に記憶されています。

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