ウージニー・ブシャール

ウージニー・ブシャール（Eugenie Bouchard, 1994年2月25日 - ）は、カナダ・ケベック州ウエストマウント出身の女子プロテニス選手です。2014年のウィンブルドン選手権女子シングルスでは準優勝を果たし、世界ランキング最高5位を記録しました。これまでにWTAツアーでシングルス1勝、ダブルス1勝を挙げています。身長178cm、体重61kg。右利きで、バックハンドは両手打ちです。

プロ転向と躍進

5歳からテニスを始めたブシャールは、2012年にウィンブルドン選手権ジュニアシングルスとダブルスで優勝し、その才能を早くから開花させました。2013年にプロに転向すると、その年のWTAアワードで年間最優秀新人賞を受賞するなど、目覚ましい活躍を見せました。

2013年には、全仏オープンでグランドスラム初出場を果たし、初戦突破。ウィンブルドンでは第12シードのアナ・イバノビッチを破る殊勲を挙げました。また、東レ・パンパシフィック・オープンではベスト8に進出、HPオープンではツアー初のシングルス決勝に進出するなど、着実に力をつけていきました。

2014年：飛躍の年

2014年はブシャールにとって飛躍の年となりました。全豪オープンでは、カナダ女子選手として30年ぶりにベスト4に進出。ニュルンベルク・カップではツアー初優勝を飾り、全仏オープンでもベスト4に進出しました。そして、ウィンブルドンでは決勝に進出し、準優勝を果たしました。この活躍により、ランキングは自己最高の5位に到達し、2014年WTAアワードでは最も上達した選手賞を受賞しました。

2015年以降の苦難

しかし、2015年以降、ブシャールは苦難の時期を迎えます。全仏オープンとウィンブルドンで初戦敗退を喫し、全米オープンではロッカールームで転倒し頭部を強打、脳震盪を発症しました。この怪我の影響で、その後の試合を棄権せざるを得なくなり、ランキングも急降下しました。その後も怪我の影響に苦しみ、思うような結果を残せない時期が続きました。

2016年には、深圳オープンで復帰を果たすも、ホバート国際では準優勝に終わりました。2016年リオ五輪にも出場しましたが、2回戦で敗退しました。

2017年以降も、初戦敗退が続くなど、調子が上がらない時期が続きましたが、2018年には、WTAスイス・オープンとBGLルクセンブルク・オープンでベスト4に進出、2015年以来となる全米オープンでの勝利を飾るなど、復活の兆しを見せました。

2019年には、ASBクラシックでダブルス優勝を果たしましたが、その後は13連敗を喫し、ランキングも大きく落としました。

人物像

ブシャールは、その美貌とテニススキルで多くのファンを魅了しました。2014年のウィンブルドン準優勝を機に、多くの企業とスポンサー契約を結びました。しかし、2017年以降の不調により、契約解除が相次ぎました。

学生時代は数学と理科を得意とし、医者を目指していた時期もありました。英語とフランス語が堪能で、ADHDを患っていることも公表しています。また、SNS上で一般男性とデートする権利を賭けて勝負し、敗れた結果、約束を果たしたことでも話題となりました。

WTAツアー決勝進出結果

シングルス: 6回 (1勝5敗)
ダブルス: 4回 (1勝3敗)

4大大会シングルス成績

脚注

2015年全米4回戦の不戦敗は通算成績に含まない

外部リンク

ウージニー・ブシャール - WTAツアーのプロフィール （英語）
ウージニー・ブシャール - ビリー・ジーン・キング・カップのプロフィール （英語）
ウージニー・ブシャール - 国際テニス連盟
ウージニー・ブシャール (@geniebouchard) - X（旧Twitter）
公式サイト （英語・フランス語）

もう一度検索