ウートンバセット

ウートンバセット (Wootton Bassett)



ウートンバセットは、イギリスで生まれた競走馬および種牡馬で、特に2010年にフランスで行われたジャン・リュック・ラガルデール賞での勝利が有名です。この馬の成功は、その競走生活と種牡馬としての経歴において、多くの影響を与えてきました。

経歴


ウートンバセットは、2009年の9月にドンカスターセントレジャー1歳セールで出品され、Bobby O'Ryanによって44,000ギニーで購入されました。オーナーはFrank BradyとThe Cosmic Casesの2人です。2010年6月にエア競馬場で行われた未勝利戦で勝利を収めると、その後一般競走で驚異的なパフォーマンスを見せ、3連勝を達成しました。そして、10月にはフランスのロンシャンで開催されたジャン・リュック・ラガルデール賞で勝ち、ここでの勝利はウートンバセットにとって非常に重要なものでした。出走した際の騎手はポール・ハナガンで、彼とリチャード・フェイヒー調教師はこの平地GⅠの初制覇を果たしました。

デビューから続いた無敗の5連勝で2010年のシーズンを締めくくりましたが、3歳になったウートンバセットはプール・デッセ・デ・プーランに出走。ここでのレースでは期待に反して5着に終わり、無敗神話が崩れました。その後、セントジェームズパレスステークスへも出走しましたが、フランケルに敗れ、スプリントに転向したものの、その後は勝利を挙げることなく引退することとなりました。

競走成績と種牡馬時代


引退後、ウートンバセットはフランスのエトレアム牧場にて2012年から種牡馬として供用されることとなります。初年度の種付け料は6,000ユーロでしたが、最初の年にはわずか23頭の繁殖馬しか生まれませんでした。しかし、その中から2016年にはアルマンゾルが登場し、ジョッケクルブ賞やアイリッシュチャンピオンステークスなどGⅠで3勝を挙げ、その実績でカルティエ賞最優秀3歳牡馬に選出されました。この成功により、ウートンバセットは人気種牡馬となり、種付け料は急激に上昇しました。

2014年には種付け料が4,000ユーロまで下がったものの、2017年にはそれが3倍以上の2万ユーロにまで達しました。さらに多くのG1勝利馬を輩出することにより、種付け料は一層上昇し続けました。2020年にはクールモアにトレードされ、翌年にはアイルランドのクールモアスタッドでの供用が始まりました。また、オーストラリアにはシャトル種牡馬としても派遣され、その際の種付け料は2022年に15万ユーロ、2024年には自己最高の20万ユーロに達しました。

しかし、2025年9月23日、オーストラリアで急性肺炎を患い、17歳で亡くなりました。種牡馬としての業績は評価され、その影響力は今後も残り続けるでしょう。

主な産駒


ウートンバセットからは、以下のような名馬たちが生まれました。

ウートンバセットは、その素晴らしい競走成績だけでなく、次世代の競走馬にも大きな影響を与え続けています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。