エアアジア・フィリピン

エアアジア・フィリピン（AirAsia Philippines）

エアアジア・フィリピンは、フィリピンを拠点とする格安航空会社です。正式名称はPhilippines AirAsia Inc.であり、フィリピン・エアアジアとも呼ばれます。マレーシアの格安航空会社であるエアアジアと、フィリピンのテレビ局や不動産開発業者などが合弁で設立しました。

設立と発展

2010年12月、AirAsia Inc.として設立されたエアアジア・フィリピンは、2011年8月に最初の機体を受領し、同年11月には2号機も受け取りました。2012年2月にはフィリピンの航空当局から運航免許を取得し、同年3月28日に運航を開始しました。当初はルソン島パンパンガ州のクラークに本社を置いていましたが、後にマニラへと拠点を移しました。

2013年3月には、フィリピンの航空会社ゼストエアウェイズとの間で株式交換契約を締結し、相互に株式を保有する提携関係を築きました。これにより、ニノイ・アキノ国際空港への乗り入れ権を獲得しました。しかし、同年10月にはクラーク国際空港の運用体制が不十分であるとして、クラーク発着路線を停止し、クラークから撤退しました。その後、エアアジア・フィリピンはマニラのニノイ・アキノ国際空港に拠点を移し、同空港発着路線に注力しました。

2015年9月末まで「エアアジア・ゼスト」として運航を継続した後、エアアジア・ゼストへと統合され、2016年1月にエアアジア・フィリピンのブランドに統一されました。2019年3月には、日本の国土交通省から外国人国際航空運送事業の経営許可を取得し、同年7月1日よりマニラ - 関西間に就航しました。

保有機材

エアアジア・フィリピンは、エアバスA320-200型機を16機保有しています。以前はゼストエアとの統合により、エンジンメーカーが異なる機材（CFM製とIAE製）が混在していましたが、2018年までにIAEエンジン搭載機は退役し、解消されています。また、LCC（格安航空会社）であるため、リース機材が多く、エアアジアグループ内で機材の移動が頻繁に行われており、需要に応じて機材の増減も行われています。

就航都市

エアアジア・フィリピンは、フィリピン国内および国際線において、様々な都市に就航しています。しかし、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの定期便が運休、減便、または経路変更となっています。2024年8月現在、運航状況は変動的です。

新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の世界的な流行は、エアアジア・フィリピンの運航にも大きな影響を与えました。渡航制限や需要の減少により、多くの路線で運休や減便が余儀なくされ、航空業界全体が厳しい状況に置かれています。しかし、エアアジア・フィリピンは感染症対策を徹底し、安全な運航を維持しながら、徐々に路線を再開しています。

まとめ

エアアジア・フィリピンは、フィリピンの航空業界において重要な役割を果たしています。格安航空会社として、多くの人々に手頃な価格で空の旅を提供しており、今後も国内外の旅行者の利便性向上に貢献することが期待されます。ただし、新型コロナウイルスの影響による変動は今後も注視する必要があります。

外部リンク

AirAsia （英語）（日本語）
AirAsiaPhilippines (AirAsiaPH) - Facebook

関連項目

格安航空会社
エアアジア

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