エアフルト-ライプツィヒ/ハレ高速線

エアフルト-ライプツィヒ/ハレ高速線は、ドイツのテューリンゲン州のエアフルト中央駅から、ザクセン州のライプツィヒ中央駅およびザクセン＝アンハルト州のハレ＝アーメンドルフ駅を結ぶ、総延長124.432kmの高速鉄道路線です。

概要

この路線は、欧州横断ネットワーク（TEN-T）の1号線（ベルリン - ミュンヘン - ローマ - パレルモ）の一部であり、ドレスデン - フランクフルト間を結ぶ路線の一部でもあります。北側はベルリン-ハレ線およびトレーブニッツ-ライプツィヒ線に接続し、南側はニュルンベルク-エアフルト高速線に接続しています。これにより、ベルリン - ミュンヘン間の所要時間は将来的に約4時間に短縮される見込みです。

本線の最高速度は300km/hですが、ハレ支線では160km/hとなっています。路線全体の約15.4kmが3本のトンネル、約14.4km以上が6箇所の高架橋で構成されています。特に、全長約6,465mのザーレ＝エルスター高架橋はドイツ最長の橋梁であり、ヨーロッパでも最長の鉄道橋です。また、全長2,668mのウンシュトルト高架橋もドイツで2番目に長い鉄道橋として知られています。

2015年 12月13日に営業を開始し、ICEの所要時間はエアフルト - ライプツィヒ間（121km）で70分から43分に、エアフルト - ハレ間（92km）で75分から34分に短縮されました。建設にかかった総費用は、2014年の概算で29.67億ユーロです。

沿革

1996年 10月2日にグレーバース - ライプツィヒ間の工事が開始されましたが、1999年には資金難のため、当時の交通相によって工事が中止されました。その後、2002年3月10日に首相が建設再開の方針を示し、工事が再開されました。しかし、旧鉱山地帯であることから地質学的な問題が生じ、グレーバース分岐点を経由する区間の完成は2003年に延期されました。ライプツィヒ・メッセ駅 - ライプツィヒ/ハレ空港駅間23kmの新線には3億7000万ユーロが投資され、2003年6月30日に開業しました。

ザーレ＝エルスター高架橋の建設は2006年に開始され、2007年夏からはエアフルト - ブットシュテット間の高架橋の建設が行われました。2008年 4月30日には、線内最長のトンネルであるフィンネトンネルの建設が開始されました。

2008年から2010年にかけて、工事区域で7500年以上前の遺跡が発掘され、ドイツ最大級の考古学的発掘調査が行われました。この発掘には約1,100万ユーロが費やされました。

2012年にはフィンネトンネル、ザーレ＝エルスター高架橋、オスターベルクトンネルが完成し、2013年には架線設置工事が開始され、翌年8月に完了しました。2014年8月にはザーレ＝エルスター高架橋で試運転が行われました。

グレーバース - ライプツィヒ＝モッカウ間

ライプツィヒ/ハレ空港駅 - ライプツィヒ＝モッカウ駅間は2002年12月15日に運行が開始されました。2003年6月30日には、グレーバース - ライプツィヒ/ハレ空港駅間の運行が開始され、ライプツィヒ - ハレ間の長距離列車はすべて新線経由となりました。

エアフルト - グレーバース - ハレ＝アーメンドルフ間

2014年9月には高速試運転が行われ、2015年3月から10月にかけてETCSの技術確認のための試運転が行われました。2015年12月9日には開業記念式典が開催され、2015年 12月13日から通常ダイヤでの運行が開始されました。

営業開始からの利用状況は好調で、最初の2ヶ月で乗客数は35%増加し、総計75万人の旅客が利用しました。

駅

本線
エアフルト中央駅
ライプツィヒ/ハレ空港駅
ライプツィヒ・メッセ駅
ライプツィヒ中央駅

支線
ハレ＝アーメンドルフ駅
ハレ中央駅

運行形態

旅客輸送
ICE 11: シュトゥットガルト - フランクフルト - エアフルト - ライプツィヒ - ベルリン - ハンブルク（120分ごと）
ICE 15: フランクフルト - エアフルト - ハレ（ザーレ） - ベルリン（120分ごと）
ICE 18: ミュンヘン - ニュルンベルク - エアフルト - ハレ（ザーレ） - ベルリン（120分ごと）
ICE 28: ミュンヘン - ニュルンベルク - エアフルト - ライプツィヒ - ベルリン（120分ごと）
ICE 29: ミュンヘン - ニュルンベルク - エアフルト - ハレ（ザーレ） - ベルリン（1日5往復）
ICE 50: ヴィースバーデン - フランクフルト - エアフルト - ライプツィヒ - ドレスデン（120分ごと）

貨物輸送

ドイツ鉄道ネッツは2016年初に貨物列車運行の開始を展望していましたが、2022年8月10日に最初の貨物列車が運行されました。

外部リンク

OpenRailwayMap - 路線経路、主要施設、許容速度
Verkehrsprojekt Deutsche Einheit Nr. 8 - DB Netz AG

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