エアポート常磐

エアポート常磐とは

エアポート常磐（エアポートじょうばん）は、2007年から2008年にかけて運行されていた日本の臨時快速列車です。この列車は、JR東日本が上野駅と成田空港を結ぶために設けたもので、常磐線や成田線を介して運行されていました。特に、成田国際空港へのアクセスを便利にするために運用されたことで、多くの旅行者に親しまれていました。

運行開始と運転日

このエアポート常磐は、2007年12月29日に初めて運行を開始しました。この列車は、通常の定期列車ではなく、年末年始やゴールデンウィーク、夏休みなどの多客期に運行されていました。具体的には、2007年の年末から2008年にかけて数回運行され、特に成田空港を利用する乗客が増えると予想される時期に限ってサービスが提供されたのです。

当初、JR東日本はこの運行の利用状況を踏まえて、将来的には定期列車化を検討していましたが、結果として2008年8月31日の運行を最後に、エアポート常磐は廃止されてしまいました。

特徴とダイヤ

エアポート常磐は、上野駅から成田空港駅までの所要時間が、最短で1時間28分、最長では1時間59分というばらつきがあるものでした。具体的には、上下2往復が運行され、ダイヤにも工夫が凝らされていました。

使用された車両は、185系の6両編成で、下りの上野発成田空港行きは全車指定席でしたが、上りの成田空港発上野行きは自由席として運行されていました。このため、乗客は運賃に加えて指定席料金510円を支払う必要がありました。

また、特別な愛称表示を用いることはなく、側面や前面に特製のステッカーが貼付されて運行されていた点もユニークです。青緑色の地に航空機のマークが施されたステッカーが使用され、視覚的にも成田空港への特別なルートであることが表現されていました。

停車駅

エアポート常磐は、いくつかの停車駅を設けていました。主な停車駅には、以下の駅が含まれていました。

• - 上野駅
• - 北千住駅
• - 松戸駅
• - 柏駅
• - 我孫子駅
• - 成田駅（運転停車）
• - 空港第2ビル駅
• - 成田空港駅

特に成田駅では、スイッチバックのための運転停車が行われていましたが、上り列車については特定の期間や条件の下で旅客扱いを行うなど、一部の例外が存在しました。

終焉と影響

エアポート常磐の運行は、成田空港利用者にとって便利な選択肢を提供していましたが、2008年8月以降は全く運行が行われていないため、その役割は他の鉄道サービスに引き継がれています。日本国内においては、成田空港へのアクセス手段は他にも多く存在し、スカイライナーや成田エクスプレスなどの特急列車が運行されています。

このように、エアポート常磐はその短い運行期間の中で、多くの旅行者にとって貴重な役割を果たした列車として記憶されています。

もう一度検索