エアポート2001

『エアポート2001』（原題：Nowhere to Land）は、2000年にアメリカ合衆国とオーストラリアの共同で製作され、テレビで放映されたパニック映画です。日本国内においては、アルバトロス株式会社よりVHSビデオソフトやDVDメディアとしてリリースされました。

物語は、主人公の一人であるフィリップが、離婚した妻クレアに対する抑えがたい執着と憎悪から、前代未聞の凶悪な計画を実行に移すことから幕を開けます。その計画とは、よりによってクレアが搭乗しているシドニー発ロサンゼルス行きの大型旅客機に、仕掛け爆弾を搭載するというものでした。さらに卑劣な手口として、フィリップは自ら航空機の乗務員に電話をかけ、この犯行を予告します。緊急事態を把握した機長のジョン・プレスコットは、地上で待機するFBI捜査官たちと緊密に連携を取りながら、高度約30,000フィート（約9,100メートル）という極限状況下で、爆弾の解除を試みます。ジョンはまさに間一髪のところで、最初の起爆装置の解除に成功し、差し迫っていた大惨事は回避されたかのように見えました。

しかし、事態はこれで収束しませんでした。フィリップから押収された爆弾の設計図を別のFBI捜査官が詳細に分析した結果、捜査チームはさらに衝撃的な事実に直面します。そこには、最初の装置が解除された後で自動的に作動を開始する、第二の爆弾装置の存在が記されていたのです。この第二の装置は、航空機が高度約2,200フィート（約670メートル）を下回ると自動的に起爆し、機内空間に致死性の神経ガスを散布するように設計されていました。高度を下げることすら許されない、乗客全員の命が再び絶体絶命の危機に晒される状況下で、ジョン機長は究極の決断を迫られることになります。

スタッフ

監督：アーマンド・マストロヤンニ
製作総指揮：マット・ドーフ、ロバート・M・サートナー、エリック・ストーレイ
製作：リチャード・D・アレドンド、ランディ・サッター
脚本：マット・ドーフ
音楽：ルイス・フェブレ
撮影：ニーノ・ガエタノ・マルティネッティ
編集：ピーター・V・ホワイト

キャスト

ジョン・プレスコット：ジャック・ワグナー
キム・マクギー：クリスティーン・エリス
ジョージ・エラー：ジェームズ・B・シッキング
フィリップ・ディーコン：マーク・リー
ダニー・ゴーリン：アーニー・ハドソン
アン・プレスコット：レイチェル・ブレイク
クレア・マンソン：ヘレン・トムソン
マイク・タナー：ダミアン・パイク
マギー：ローリー・フォエル
ジェフ・ベルモント：ロドニー・パワー
チャド：ライアン・ジョンソン

日本語吹き替えキャスト

プレスコット：田原アルノ
キム：渡辺美佐
フィリップ：青山穣
ダニー・ゴーリン：相沢正輝
ジョージ：水野龍司
マギー：五十嵐麗
クレア：岡本章子
アン：佐藤しのぶ
ジェフ：柳沢栄治
その他の吹き替え：川村拓央、村井かずさ、小野塚貴志、飯島肇、壱智村小真、中國卓郎、浅井晴美

本作は、航空機内で発生する危機を題材としたパニック映画のジャンルに属します。特に「エアポート」と題される作品群は航空パニック映画の代表例として知られていますが、本作はこれらと直接的に繋がる続編という位置づけではありません。閉鎖された機内空間における極限の緊迫感と、地上組織との連携による情報戦・時間との戦いが、作品の見どころとなっています。

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