エイブラハム・トロ

エイブラハム・ジョズエ・トロ＝エルナンデス（Abraham Josue Toro-Hernandez, 1996年12月20日 - ）は、カナダ・ケベック州ロンゲール出身のプロ野球選手です。現在はボストン・レッドソックス傘下に所属し、三塁手として活躍しています。右投両打であることも特徴です。

プロ入り前

トロ＝エルナンデスは、モントリオールのエドゥアール＝モンプティ高等学校とバニエー大学を経て、2015年にオクラホマ州のセミノール州立大学へ転校しました。セミノール州立大学では、55試合に出場し、打率.439、20本塁打、86打点という目覚ましい成績を残しました。

プロ入り後

2016年、MLBドラフト5巡目（全体157位）でヒューストン・アストロズから指名を受け、契約金25万ドルでプロ入りを果たしました。同年、ルーキー級のグリーンビル・アストロズでプロデビューし、44試合に出場しました。

2017年には、A-級トライシティ・バレーキャッツとA級クアッドシティーズ・リバーバンディッツでプレーし、2チーム合計で69試合に出場、打率.246、15本塁打を記録しました。

2018年には、登録名をトロ＝エルナンデスからトロに変更。A+級ファイエットビル・ウッドペッカーズに昇格し、カロライナリーグオールスターにも選出されました。シーズン途中にはAA級コーパスクリスティ・フックスにも昇格し、2チーム合計で133試合に出場しました。シーズン後には、アリゾナ・フォールリーグにも参加しました。

2019年は、MLB.comのプロスペクトランキングでチーム内6位の評価を受けました。AA級コーパスクリスティでシーズンを迎え、テキサスリーグオールスターにも選出。その後、AAA級ラウンドロック・エクスプレスに昇格し、マイナー2チーム合計で114試合に出場、打率.324、17本塁打という好成績を残しました。同年8月には、メジャー昇格を果たし、デトロイト・タイガース戦でメジャーデビュー。「7番・三塁手」としてスタメン出場しました。8月23日のロサンゼルス・エンゼルス戦でメジャー初安打、29日のタンパベイ・レイズ戦でメジャー初本塁打を記録しました。メジャーでは25試合に出場しました。

2020年は33試合に出場し、打率.149、3本塁打という成績でした。

マリナーズ、ブルワーズ、アスレチックス時代

2021年7月には、トレードでシアトル・マリナーズへ移籍。

2022年12月には、再びトレードでミルウォーキー・ブルワーズへ移籍しました。

2023年には、WBCカナダ代表に選出され、シーズンではAAA級ナッシュビル・サウンズを経て、開幕ロースター入りを果たしました。

2023年11月には、トレードでオークランド・アスレチックスへ移籍。

2024年シーズンは、94試合に出場し、打率.240、6本塁打、26打点を記録。シーズン終了後にFAとなりました。

レッドソックス傘下時代

2025年1月、ボストン・レッドソックスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加。メジャー昇格時の年俸は100万ドルと報じられています。

人物

トロ＝エルナンデスは、フランス語を主に使用するモントリオール周辺で育ち、両親はベネズエラ出身でスペイン語を母語としていました。そのため、フランス語、スペイン語、英語のトライリンガルです。アストロズ傘下時代には、スペイン語話者と英語話者間の通訳も務めていました。

トロ＝エルナンデスは、その卓越した打撃センスとユーティリティ性で、今後の活躍が期待される選手です。

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