エイミー・コニー・バレット

エイミー・コニー・バレットについて

エイミー・コニー・バレットは、1972年1月28日にルイジアナ州ニューオーリンズで生まれたアメリカ合衆国の著名な裁判官です。彼女は2020年10月27日より合衆国最高裁判所の陪席判事として勤務しており、その経歴や信条はアメリカの法制度において大きな影響を与えています。

来歴と教育

バレットは高祖父がアイルランド出身、母方の高祖父はフランスからの移民という家庭環境で育ちました。彼女はローズ・カレッジで学位を取得後、ノートル・ダム大学の法科大学院を卒業しました。学生時代から法律に対する強い興味を示し、保守派の最高裁判事であるアントニン・スカリアの下で調査官として働きました。また、彼女はいくつかの大学で法学を教える講師としても活躍しています。

バレットの家庭はカトリック信者であり、彼女自身も敬虔なカトリック教徒です。この背景から、彼女は人工妊娠中絶を不道徳と考え、2013年にはその見解を公に表明しました。また、オバマケアに対しては批判的であり、トランプ政権の移民政策や銃規制緩和に関しては支持を表明しています。

判事としてのキャリア

2017年、バレットはトランプ政権下で第7巡回区控訴裁判所判事に指名され、上院での公聴会を経て承認されました。この公聴会では、彼女の信仰が司法判断に影響を与える可能性について議論が交わされ、バレットは宗教的信条と司法判断は切り離すべきだというスタンスを取ったことで、一定の評価を受けました。

2018年、最高裁判事アンソニー・ケネディが引退を表明し、その後任としてバレットが俎上に上がりました。2020年9月、合衆国最高裁判所のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が亡くなったことを受け、トランプ大統領がバレットを指名しました。この指名は、分かりやすい保守的な流れを見せた政治的背景を持ち、上院においても承認過程において賛否が分かれる状態となりました。

最高裁判事としての公聴会

バレットの任命に関する公聴会は2020年10月に始まりました。彼女は自身の冒頭陳述において、裁判所の役割を政策決定から切り離すべきであり、自らの信条に基づいた偏りのない判決を強調しました。議員からの質問に対しては詳細な個人的見解を避け、法の支配を重視する姿勢を貫いたことが印象的でした。

10月26日、上院本会議での投票により、バレットは賛成52票、反対48票で承認され、次いで司法宣誓を経て就任しました。

家族と信仰

バレットは、ノートルダム大学で共に学んだジェッセ・バレットと結婚し、7人の子供に恵まれています。このうち2人はハイチからの養子であり、また最年少の子供はダウン症候群を抱えています。バレットは宗教団体「崇拝の人々」のメンバーとしても活動しており、彼女の信仰は家族生活にも十分に根付いています。

総じて、エイミー・コニー・バレットは、その活躍が保守的な法解釈の広がりに寄与する一方、様々な価値観が存在するアメリカ社会の中でその立ち位置を模索する裁判官として注目されています。

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