エクス＝レ＝バン

エクス＝レ＝バン：水と歴史が織りなす癒やしの都

エクス＝レ＝バンは、フランスのサヴォワ県に位置する、温泉保養地として名高い都市です。ブルジェ湖の東岸に広がり、ジュラ山脈とアルプス山脈に挟まれた風光明媚な場所にあります。その名は、古代ローマ時代に遡る「水」を意味する言葉に由来し、現在もミネラルウォーターの産地として知られています。

水の都、山の都

エクス＝レ＝バンは、ブルジェ湖のほとりに発展した水の都であると同時に、ボージュ山脈やルヴァール山を背景に持つ山の都でもあります。都市圏はシャンベリーと隣接するほど拡大し、豊かな自然と都市機能が調和した魅力的な景観を作り出しています。

歴史

都市の起源は古代ローマ時代に遡ります。当時この地は「アクアエ（水）」と呼ばれていました。19世紀には、「Aquae allobrogium」や「Aquae gratianae」といった名称も用いられましたが、史的な根拠はありません。

「エクス＝レ＝バン」という名称が初めて確認できるのは、1792年のフランス軍兵士の手紙です。その後、公文書にもこの名称が用いられるようになりました。19世紀初頭には「エクス・アン・サヴォワ」という名称も見られましたが、行政文書では使用されていません。

観光名所

エクス＝レ＝バンには、歴史的な建造物や美しい景観が数多く存在します。

古代ローマ時代の公衆浴場跡: ローマ帝国の繁栄を偲ばせる貴重な遺跡です。
カンパヌスの葬送門: 古代ローマ時代の葬送門。
カジノ・グラン・セルクル: 1850年に建てられた豪華なカジノ。内装のモザイク画は圧巻です。
ロシュの王城: 中世の面影を残す古城。
市庁舎: 歴史的な建造物で、町のシンボルとなっています。
フォール美術館、ラピデール博物館: 美術品や考古学的資料を展示しています。

ゆかりのある人々

エクス＝レ＝バンは、多くの著名人に愛された地でもあります。

アルフォンス・ド・ラマルティーヌ: 詩人。1816年にエクス＝レ＝バンに滞在し、有名な詩「湖」を執筆しました。
アルフレッド・ブーシェ: 彫刻家。晩年をエクス＝レ＝バンで過ごし、町の死者記念碑には彼の名前が刻まれています。
ヴィクトリア女王: 湯治のため、この地を訪れました。

その他の情報

1998年のサッカー・ワールドカップフランス大会では、日本代表チームのキャンプ地となりました。
2011年にはオリエンテーリングの世界選手権が開催されました。

姉妹都市

エクス＝レ＝バンは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

キスロヴォツク（ロシア）
ミレーナ（イタリア）
Moulay Yacoub（モロッコ）
* フェアバンクス（アメリカ）

エクス＝レ＝バンは、豊かな自然、歴史、文化が調和した魅力的な都市です。温泉で癒やされたり、湖畔を散策したり、歴史的な建造物を見学したりと、様々な楽しみ方ができます。ぜひ一度、訪れてみてください。

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