エクトル・モレノ

エクトル・モレノ（Héctor Moreno）は、メキシコを代表するサッカー選手の一人です。本名をエクトル・アルフレド・モレノ・エレーラ（Héctor Alfredo Moreno Herrera）といい、1988年1月17日にメキシコ北西部のシナロア州クリアカンで誕生しました。長年にわたりディフェンダーとしてプレーし、現在は母国メキシコのリーガMXに所属するCFモンテレイで活躍しています。メキシコ代表としても、数々の国際舞台で重要な役割を果たしてきました。

クラブキャリア

モレノは15歳の若さで国内の名門UNAMプーマスのユースチームに入団し、プロサッカー選手への道を歩み始めます。彼の才能は早くから注目され、特に2005年にメキシコ代表として出場したFIFA U-17世界選手権では、チームの優勝に大きく貢献しました。この実績が評価され、同年にはUNAMプーマスのトップチームに昇格を果たしました。さらに2007年には、守備的ミッドフィルダーとしてFIFA U-20ワールドカップにも出場するなど、若いうちから国際経験を積んでいます。

2007年12月には、欧州への挑戦を決め、オランダのエールディヴィジに所属するAZアルクマールと4年半の契約を結びました。AZではすぐに主力選手として定着し、2008-09シーズンにはクラブのリーグ優勝に貢献。この他、ヨハン・クライフ・スハールも獲得するなど、チームの成功に貢献しました。その後、契約を2014年まで延長するなど、AZで充実した時間を過ごしました。

AZでの活躍を経て、2011年6月にはスペインのRCDエスパニョールへ5年契約で移籍します。リーガ・エスパニョーラでも安定したパフォーマンスを見せ、経験を積みました。2015年8月には再びオランダへ渡り、PSVアイントホーフェンに加入。PSVでもリーグ優勝（2015-16シーズン）やヨハン・クライフ・スハール獲得に貢献し、オランダでの成功を繰り返しました。その後、2017年6月にイタリアのASローマと4年契約を結びセリエAに挑戦しましたが、半年後の2018年1月にはスペインに戻り、レアル・ソシエダへ移籍するなど、欧州の複数のリーグでプレー経験を積みました。

現在は、メキシコ国内リーグのリーガMXに所属するCFモンテレイでプレーしており、豊富な経験とリーダーシップを活かし、チームを牽引しています。

代表キャリア

エクトル・モレノは、メキシコ代表としても輝かしいキャリアを築いてきました。2010 FIFAワールドカップ・南アフリカ大会では代表メンバーに招集され、グループリーグのフランス戦とウルグアイ戦で先発出場し、世界の大舞台を経験しました。2012年6月12日に行われたワールドカップ予選のエルサルバドル代表戦では、代表初得点となる決勝ゴールを挙げ、チームを勝利に導きました。その後もメキシコ代表の中心選手として活躍を続け、2014年、2018年、そして2022年と、合計4度のFIFAワールドカップに出場しました。2007年から代表チームに名を連ね、国際Aマッチには132試合に出場し、5得点を記録しています（記録は2007年以降のもの）。

タイトル

クラブおよび代表レベルで多くのタイトルを獲得しています。

AZアルクマール:
エールディヴィジ: 2008-09
ヨハン・クライフ・スハール: 2009
PSVアイントホーフェン:
エールディヴィジ: 2015-16
ヨハン・クライフ・スハール: 2016
メキシコ代表:
FIFA U-17世界選手権: 2005

長年にわたり、多くのチームで主要タイトル獲得に貢献しており、そのキャリアはメキシコサッカー界において特筆すべきものです。

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