エステバン・ヘルマン

エステバン・ヘルマン：ドミニカが生んだユーティリティープレイヤー

エステバン・ヘルマン・グリーディ（Esteban Germán Guridi, 1978年1月26日 - ）は、ドミニカ共和国出身の元プロ野球選手です。内野手、外野手として活躍し、現在はドミニカ共和国野球連盟の理事を務めています。

メジャーリーグでのキャリア

1996年にオークランド・アスレチックスと契約し、1998年にはルーキー級で好成績を収め、アリゾナリーグのオールスターに選出されました。2002年にメジャーデビューを果たし、テキサス・レンジャーズ、カンザスシティ・ロイヤルズでもプレーしました。ユーティリティープレイヤーとして、複数のポジションをこなしました。

日本プロ野球での活躍

2012年に埼玉西武ライオンズに入団。1年目からチーム唯一の全試合フル出場を果たし、打率.270、41盗塁を記録しました。2013年には最高出塁率のタイトルを獲得するなど、リードオフマンとしてチームを牽引しました。

2014年にはオリックス・バファローズに移籍。30盗塁をマークし、チームの機動力向上に貢献しました。2015年限りでオリックスを退団し、現役を引退しました。

プレースタイル

全力プレーをモットーとし、怪我が少ないことが特徴です。西武時代は、中村剛也、片岡易之、栗山巧ら主力が怪我に苦しむ中でも、2年連続で全試合出場を達成し、チームを支えました。

打撃

得点圏にランナーを置いた場面で勝負強さを発揮するクラッチヒッター。長打力には欠けますが、コンパクトなスイングで変化球への対応がうまく、選球眼にも優れています。

守備

バッテリーを除く内野全ポジションと左翼手、中堅手で起用されたことがあるユーティリティープレイヤー。日本では三塁手としての出場が多く、ライン際の打球反応に優れています。

走塁

俊足の持ち主で、盗塁の企図数が多く、マイナー通算で459盗塁を記録しています。2012年には41盗塁を記録し、パ・リーグ2位の成績を残しました。

人物・エピソード

勤勉な性格で、試合前ミーティングにも毎回参加し、相手投手をビデオで研究しています。仲間思いな一面もあり、怪我で戦線離脱している栗山巧のリストバンドを着けて試合に臨んだこともありました。

2025年には、ドミニカ共和国のナイトクラブで発生した天井崩落事故に遭遇しましたが、同席していたトニ・ブランコに助けられ、一命をとりとめました。

エステバン・ヘルマンは、そのユーティリティー性と献身的なプレーで、多くのファンに愛された名選手です。

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