エスピリトサント州

エスピリトサント州

エスピリトサント州（Estado do Espírito Santo）は、ブラジルの東南部に位置する州で、1535年にポルトガル人が到達しました。州の人口は2022年時点で約383万人、面積は46,074平方キロメートルに及びます。周囲は西にミナスジェライス州、南にリオデジャネイロ州、北にバイーア州、そして東に大西洋に接しています。州の中心都市であり、州庁所在地は美しい港町ヴィトーリア（Vitória）です。エスピリトサント州の略称は「ES」です。

歴史的背景

エスピリトサント州の歴史はポルトガルの植民地時代に遡ります。移住者が来る前、この地域にはインディジェナと呼ばれる先住民族が住んでおり、彼らは主に半遊牧的な生活を営んでいました。16世紀初頭、ポルトガルによる植民地化が始まると、アフリカから連れてこられた奴隷や、様々なヨーロッパ諸国からの移民も加わり、多様な人々が共存する地域となりました。

植民地時代の発展

ポルトガルによる発見の後、バスコ・コウティニョがエスピリトサントのカピタニアを任されたのは1535年のことです。同年、彼は60人の部下を引き連れ、この地に上陸しました。この着任日が聖霊降臨祭の日曜日であったことから、エスピリトサントという名称がつけられました。当初の州都はヴィラ・ヴェリャであったものの、インディジェナの攻撃が頻繁に発生したため、1551年に新たにヴィトーリア市が設立されました。

1556年以降、宣教師たちがこの地域に足を運び、セーラやノヴァ・アルメイダ、サンタ・クルス（現在のアラクルス）などの都市が誕生しました。徐々に発展していったエスピリトサント州には、多くの文化や伝統が根づくことになりました。

交通インフラの整備

古くから交通の要所でもあったエスピリトサント州は、1942年にヴィトーリア・ミナス鉄道が完成したことで、内陸にあるイタビラ鉱山から鉄鉱石が効率的に輸送されるようになりました。また、1966年にはトゥバラン港が開港し、リオドセ（現在はヴァーレ社）などと連携し、輸出の拠点としてさらなる発展を遂げています。

周辺州と主要都市

エスピリトサント州は、南にリオデジャネイロ州、北にバイーア州、西にミナスジェライス州と隣接しており、多様な文化や経済圏が形成されています。主要な都市には、州都のヴィトーリアのほか、セラ、ヴィラ・ヴェーリャ、カリアシカ、グァラパリ、カショエイロ・デ・イタペミリン、ドミンゴス・マルチンス、リニャレス、アラクルス、コラチナ、サンマテウスなどがあります。

教育機関

エスピリトサント州には、エスピリトサント連邦大学という高等教育機関が存在し、地域の教育・研究拠点として重要な役割を果たしています。

このように、エスピリトサント州は豊かな自然や歴史的背景、そして多様な文化を持つ地域です。今後もその魅力が多くの人に伝わっていくことが期待されます。

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