エドワード・サイル

エドワード・ウィリアム・サイル（1817年2月17日 - 1890年10月5日）は、明治時代に日本で活躍したイギリス生まれのアメリカ人宣教師、教育者です。彼は米国[[聖公会]]の宣教師として中国・上海で伝道活動に従事した後、日本における宣教と英語教育の可能性に着目し、その実現に大きく貢献しました。その後、日本に移り住み、お雇い外国人として日本の近代化に尽力しました。

生涯

サイルは1817年、イングランドのデボンシャー州バーンスタプルで生まれました。若い頃にアメリカへ移住し、オハイオ州のケニオン大学で学びました。1844年にはバージニア神学校に入学し、同年、米国[[聖公会]]オハイオ州主教区の執事となりました。翌年には司祭に任命され、カリフォルニア州オークランドのセントジョンズチャーチから遣清宣教師として中国・上海に派遣されました。

上海では12年間、伝道と博愛事業に尽力しました。1857年にはブリッジマンらと英国アジア協会ノース・チャイナ支部を創立し、役員を務めました。1858年には、米国軍艦ミネソタ号で長崎に来日。米国[[聖公会]]宣教師として、初代米国総領事タウンゼント・ハリスと共に、日本での宣教や英語教育、学校開設について検討し、翌年のジョン・リギンズ、チャニング・ウィリアムズの日本派遣に繋げました。

サイルは長崎奉行 岡部長常との約束を取り付け、リギンズとウィリアムズは長崎・崇福寺内に英学塾を開設し、幕府の通訳に英語を教えました。また、日本の公式通訳であった楢林栄左衛門とも会見し、日本での伝道と英語教育の有効性を確信しました。サイル自身も長崎奉行から英語教師として迎えられることを検討しましたが、米国[[聖公会]]本部の許可が得られず実現には至りませんでした。

1860年、夫人の死をきっかけにアメリカへ帰国。再婚後、牧師として活動を続けました。1868年には再び上海へ赴き、海員教会の牧師として奉仕しました。1871年には横浜へ一時来航し、ヘボン夫妻と出会っています。

1872年、横浜の英国領事館とクライスト・チャーチの仮牧師として着任。日本アジア協会の設立に携わり、会長に就任しました。1874年からは東京開成学校（後の東京大学）で教鞭を執り、哲学や歴史学などを教えました。

1880年にアメリカへ帰国し、1885年からは故郷のイギリスで英国聖公会宣教師協会に関わりました。1890年に生涯を閉じました。

サイルは、日本におけるキリスト教の布教と近代教育の発展に大きく貢献した人物として、その功績は高く評価されています。

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