エヌフーズ

エヌフーズ株式会社は、かつてユニー・ファミリーマートホールディングス（現ファミリーマート）のグループ企業として、主に東日本地域で食品製造を請け負っていた事業者です。設立は2016年12月15日で、これは株式会社ナガイから事業を引き継ぐ形で行われました。当初は神奈川県川崎市高津区に本社を置いていましたが、2018年1月5日に愛知県稲沢市へ本社所在地を変更する届け出が提出された後、事業を休止し、清算手続きを経て会社は消滅しました。エヌフーズが所有していた事業所の一部は、事業休止後に株式会社新晃などの他社へ譲渡されています。

本項目では、エヌフーズの前身にあたる株式会社ナガイについても詳しく述べます。

株式会社ナガイ

株式会社ナガイは、1960年（昭和35年）に神奈川県川崎市生田で一軒の食肉小売店として創業しました。その後事業を拡大し、主に川崎市を中心とした首都圏エリアで、食品の製造、卸売、物流、情報サービス、業務用小売など、多岐にわたる食料品関連事業を展開していました。主要な取引先は、ユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のコンビニエンスストアチェーンであるサークルKサンクスでした。しかし、サークルKサンクス向けだけでなく、グループ外のスーパーマーケットやコンビニエンスストアに対しても、惣菜や米飯といった多様な商品を製造し納入していました。

また、自社ブランドの食料品スーパーマーケット事業も展開しており、「Venga Venga（ベンガベンガ）」という名称で、最大8店舗を運営していました。これらの店舗は主に神奈川県と東京都に所在しました。

2013年8月31日、株式会社ナガイはユニーグループ・ホールディングスによって発行済み株式の全てが取得され、同グループの完全子会社となりました。グループ入り後、事業の再編が行われました。

2014年9月30日には、神奈川県と東京都で展開していた食料品スーパー事業（Venga Venga）を会社分割の手法を用いて、ユニーの子会社であった株式会社ピアゴ関東へ承継させ、ナガイ本体はスーパーマーケット事業から撤退しました。（このスーパー事業は、その後2017年11月1日付けでフレスコ株式会社に譲渡され、現在はその子会社である株式会社フレスコ関東が運営しています。）

そして2016年12月15日、株式会社ナガイは再び会社分割を行い、事業の大部分を新たに設立された株式会社エヌフーズへ譲渡しました。この事業譲渡に伴い、株式会社ナガイ本体および物流子会社の株式会社ナガイ物流は清算手続きが取られ、法的に消滅しました。これにより、ナガイが手掛けていた食品製造事業などはエヌフーズに引き継がれた形です。

沿革

株式会社ナガイ

1960年（昭和35年） - 川崎市生田にて食肉小売店を開業。
1961年（昭和36年）7月24日 - 資本金160万円で有限会社永井商店を設立。
1971年（昭和46年） - 本社ビルが完成。スーパーマーケット1号店として枡形店が開業。
1972年（昭和47年） - 株式会社永井商店へ組織変更。
1990年（平成2年） - 株式会社ナガイへ社名変更。
1993年（平成5年） - 現在地（川崎市高津区）へ本社を移転。
2013年（平成25年）8月31日 - ユニーグループ・ホールディングスの完全子会社となる。
2014年（平成26年）10月1日 - スーパーマーケット事業を新設の株式会社ピアゴ関東へ譲渡。
2016年（平成28年）12月15日 - 会社分割により大半の事業を株式会社エヌフーズへ譲渡し、株式会社ナガイを清算。

エヌフーズ株式会社

2016年（平成28年）12月15日 - 株式会社ナガイから事業を継承し設立。（同時にナガイ秋田工場はカネ美食品へ譲渡される。）
2018年（平成30年）1月5日 - 事業を休止し、休眠会社となる。本社所在地を愛知県稲沢市へ変更。
2018年（平成30年）2月28日 - エヌフーズの清算手続きが完了し、消滅。

かつて存在した主な事業所

株式会社ナガイおよびエヌフーズがかつて運営していた事業所には、スーパーマーケット店舗や食品製造工場、物流センターがありました。

スーパーナガイ店舗：中野島店、新宿店、有馬店、反町店、田園調布南店、川崎北部市場店（業務用食肉店）など。
Venga Venga店舗（ピアゴ関東を経てフレスコ関東へ移管された店舗を含む）：野川店、登戸店、枡形店、長沢店、久地店、駒岡店、ダイヤ店、糀谷店など。
* 工場・センター：野川工場／野川センター、馬絹センター、足立工場、大宮第一センター／大宮第二センター、秋田工場、大黒センター、座間工場、千葉センターなど。

これらの店舗や工場は、会社の清算や事業譲渡、都市計画などにより、全て閉鎖または他社へ承継されています。

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