エフエムつづき

株式会社エフエムつづきは、神奈川県横浜市都筑区の一部地域を対象としたFMラジオ放送局として設立が計画されていた企業です。コミュニティ放送局として、地域に密着した情報発信を目指し、地域住民にとって身近な存在となることが期待されていました。

放送局の演奏所はハウスクエア横浜内に設けられ、都筑区役所の屋上を送信所として、電波を発信する計画でした。しかし、開局に向けて準備が進められる中で、運営体制に混乱が生じ、計画は頓挫することになります。

具体的には、2009年8月20日に総務省関東総合通信局から予備免許が交付されたものの、その後、経営陣の交代劇が発生しました。この混乱により、試験電波の発射が10ヶ月近く遅れるという事態に陥りました。最終的には、公式サイトは閉鎖され、ハウスクエア横浜内に設置されていた開設準備室も撤退することとなりました。地域への情報発信を目指して準備を進めていたにもかかわらず、試験電波の発射すら行われないまま、開局計画は事実上の中止となってしまいました。地域住民にとっては、期待していたコミュニティ放送局の誕生が幻に終わった形となりました。

この出来事は、地域メディアの立ち上げには、計画だけでなく、安定した運営体制が不可欠であることを示唆しています。また、地域に根差したメディアが、住民にとってどれほど重要な役割を担っているかということを再認識させる事例とも言えるでしょう。開局に至らなかった背景には、さまざまな要因が考えられますが、計画の頓挫は、地域社会にとって、大きな損失であったと言えるかもしれません。

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