エフエムなとり

株式会社エフエムなとりの概要

株式会社エフエムなとりは、宮城県名取市を中心に超短波放送（FM放送）を行っている特定地上基幹放送事業者です。愛称は「なとらじ801」として知られており、地域住民に密着したコミュニティ放送を展開しています。

設立の背景と沿革

この放送局は、2011年の東北地方太平洋沖地震を受けて設立された臨時災害放送局から発展しました。臨時の放送局として始まった「なとりさいがいエフエム」は、2015年に特定非営利活動法人エフエムなとりとして正式に開局しました。設立当初、名取市は放送局の運営に対して6百万円の資金提供を行い、株式会社への移行に際しても市が重要な役割を果たしました。

この特定非営利活動法人は2022年に株式会社エフエムなとりに事業を引き継ぎました。手続きとしては、特定非営利活動法人が保有していた特定地上基幹放送局を廃止し、新たに株式会社が免許を取得する形で行われました。この業務の承継は、電波法に則った厳密な手続きに基づいています。

放送の内容とエリア

エフエムなとりは、81.0MHzの周波数で放送を行い、名取市を中心としたエリアに情報を発信しています。この放送局は、24時間の運営を行い、地域の防災情報も含む様々な番組を提供しています。特に、防災行政無線自動割込装置を備え、緊急時には即座に重要情報をリスナーに届けています。

定期的に放送される生番組「なとらじWIDE」や「夕やけ!な・と・り」、「団十郎のなじょでがすフライデー」など、多彩な内容が特徴です。また、なとらじ801はインターネット配信も行っており、地域に限定されない情報共有が実現しています。

防災ラジオの普及

2015年11月からは、名取市は地域の安全確保を目的とした防災ラジオの頒布を始めました。このラジオは、有償で各家庭や事業所に配布されており、緊急情報などの受信に役立てられています。

最後に

放送局の中心であるスタジオは、名取市増田にあり、元々は家具店の倉庫でした。エフエムなとりは、地域に密着した放送活動を通じて、情報提供と地域の絆を深める役割を担っています。今後も地域とともに成長を続けていくことが期待されます。

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