エフエムひらかた

FMひらかた（きくFM）とは

株式会社エフエムひらかた、通称「きくFM」は、かつて大阪府枚方市を放送対象地域としていたコミュニティFM局です。阪神・淡路大震災を機に、災害時の情報伝達を目的として枚方市が中心となり1997年に開局しました。

愛称の「きくFM」は、放送を「聴く」こと、そして枚方市の花である「菊」に由来します。親しみやすい愛称は、URLやジングルにも使用されていました。

放送局の概要

本社・演奏所は、ひらかたサンプラザ1号館に位置していました。枚方市駅には「駅ナカスタジオ779」（通称：エキスタ）を設け、YouTubeでの動画配信も行っていました。以前は枚方市ふれあいホールに「ミルキーウェイスタジオ」（通称：ミルスタ）もありました。

送信所は枚方市穂谷の枚方市野外活動センターに設置。周波数77.9MHz、空中線電力10Wで、枚方市の一部地域をカバーしていました。インターネットを通じてSimulRadioでも配信されていました。

24時間365日放送を実施しており、特に駅ナカスタジオ779からは、平日の日中を中心に生放送が行われていました。枚方まつりの同時放送や、ひらキョーフェアの司会など、地域に根ざした活動も積極的に行っていました。

受賞歴と番組

地域に根ざした活動の一方で、番組のクオリティも高く評価されていました。『幻のセレナーデ～シベリア夜曲ノート』が放送文化基金賞を、ラジオ×教育特番『笑顔で学ぶ!wishコロナ』と『3.11震災特番「Smile Again Project ～被災地からの希望と勇気と微笑みと…2022」』がギャラクシー賞ラジオ部門選奨を受賞しています。

主な番組としては、「ラジオシティ」や「ひらかた COUNTDOWN TOP30」などがありました。また、FMいわぬまとの二元中継番組『エリア779』も人気を博しました。

閉局

2022年2月末をもって、惜しまれつつも閉局しました。背景には、枚方市の放送委託料廃止方針や、市民への情報伝達手段としての利用率低下がありました。自主運営や事業譲渡も模索されましたが、実現には至りませんでした。

大阪府内のコミュニティFM局としては、比較的長期間の運営でしたが、2022年2月28日に全放送プログラムを終了。翌3月1日に停波し、25年の歴史に幕を閉じました。

沿革

1996年（平成8年）7月1日 - 株式会社エフエムひらかた設立
1997年（平成9年）1月15日 - 開局
2009年（平成21年）11月21日 - SimulRadioによるインターネット配信開始
2022年（令和4年）2月28日 - 全放送プログラム終了
* 2022年（令和4年）3月1日 - 完全停波

イメージキャラクター

「きくじろう」という親しみやすいイメージキャラクターも存在しました。周波数77.9MHzにちなんだデザインが特徴で、グッズも販売されていました。

FMひらかたは閉局しましたが、その地域に根ざした放送は、枚方市民の記憶に深く刻まれています。

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