エフエム岩手

株式会社エフエム岩手の概要

株式会社エフエム岩手（FM IWATE）は、岩手県を対象としたFMラジオ放送の事業者であり、地域に密着した放送を行っています。1984年9月に設立され、翌年1985年10月に放送を開始しました。初代社長に岩手県の重要な役職を歴任した畑山新信が就任し、キャッチフレーズ「心、今リズミック。」が掲げられています。エフエム岩手は、在る地域では唯一の民放FM放送局で、JFN（Japan FM Network）系列の一部として、多彩な自社制作番組やBライン番組を放送しています。

媒体としての役割と特長

この局は、地域の情報を発信するだけでなく、リスナーとの双方向のコミュニケーションを重視したプログラム作りにも力を入れています。また、岩手県知事がDJを務める特別な行政番組や、NHKと連携した生放送を行うなど、さまざまな新しい試みを実施しています。特に、地域のイベントへの参加を通じて、その名を広めてきました。たとえば、地元のマラソン大会やソフトバレーボール大会の主催は、その一環です。

地元との結びつき

エフエム岩手は、近年では震災など地域危機への意識を高め、東日本大震災の際には迅速に情報を発信し続けたことで、多くのリスナーに信頼される存在となりました。震災発生時、生放送中に「大津波警報」を即座に伝え、避難情報や安否情報の提供に努めました。この時期の活動が、地域における放送局の重要性を再認識させる契機となりました。

他媒体との連携

エフエム岩手は、地域新聞社やテレビ局と連携し情報の共有を行っています。特に、朝日新聞が担当する『FM岩手ニュース』や、地域のテレビ局との共同プロジェクトは、情報網の拡大に寄与しています。また、エフエム岩手のアナウンサーが他局のテレビ番組にも出演するなど、メディア間の垣根を越えた多角的な情報発信が行われています。

ブランドキャラクターとコミュニティ活動

ブランドの顔である「ケンタくん」は、岩手のシンボルであるキジをモチーフにしたキャラクターです。リスナーと親しめる存在となることを意図し、岩手県内での各種イベントやキャンペーンでも活用されています。また、ウェブサイトの名称は「fmii」となっており、「Friendly Media in Iwate」を略したものです。これは、リスナーとの距離をより近く、親しみやすくするための努力の一環です。

今後の展望

エフエム岩手は、地域に根ざしたコミュニティラジオとして、災害時の情報発信だけでなく、日常的な娯楽の提供や地域資源の輪郭化によって、さらなる発展を目指しています。今後も新たな番組企画を推進し、地域とのつながりを深めていくことが期待されています。リスナーのニーズに応え続けるとともに、地域の声を届ける存在としての役割を全うしていくでしょう。

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