エフゲニー・ベルズィン

エフゲニー・ヴァレンティノヴィチ・ベルズィン（Evgeni Valentinovich Berzin、1970年6月3日 - ）は、ロシアのヴィボルグ出身の元自転車競技選手です。彼は特にロードレースで顕著な実績を残し、1994年のジロ・デ・イタリアでは、ロシア国籍の選手として初めて総合優勝を果たしました。

ベルズィンは、エフゲニー・ベルツィンと表記されることもあります。

経歴

アマチュア時代からその才能を発揮し、1988年のジュニア世界自転車選手権では団体追い抜きで優勝しました。その後、1989年と1990年のトラックレース世界自転車選手権では、団体追い抜きで2度、1990年には個人追い抜きでも優勝し、合計3度マイヨ・アルカンシエル（世界チャンピオンの証）を獲得しました。

1993年には、メカイル・バッランと契約し、プロのロードレース選手としてのキャリアをスタートさせました。

プロ転向後の1994年は、ベルズィンにとって飛躍の年となりました。まず、クラシックレースであるリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制覇。そして、ジロ・デ・イタリアでは、マルコ・パンターニやミゲル・インドゥラインといった強豪を抑え、第4ステージからマリア・ローザ（総合首位の証）を獲得し、そのまま最終ステージまで守り抜き、見事総合優勝を果たしました。このジロでは、第4、第8、第18ステージでも勝利を挙げています。さらに、同年の国内選手権個人タイムトライアルでも優勝しました。

1995年のジロ・デ・イタリアでは、第21ステージで勝利を飾るとともに、総合2位という好成績を残しました。また、エウスカル・ビシクレタでは総合優勝を果たしています。

1996年のツール・ド・フランスでは、第8ステージで勝利し、2日間マイヨ・ジョーヌ（総合首位の証）を着用しました。同年のジロ・デ・イタリアでは、第19ステージで勝利し、総合10位で終えました。

2000年、ジロ・デ・イタリアの開幕直前に行われたドーピング検査で、ヘマトクリット値が50％を超えたため、出場を拒否されました。この出来事が影響し、同年限りで現役を引退しました。

主な戦績

1988年：ジュニア世界自転車選手権 団体追い抜き 優勝
1989年：トラックレース世界自転車選手権 団体追い抜き 優勝
1990年：トラックレース世界自転車選手権 団体追い抜き、個人追い抜き 優勝
1994年：リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝、ジロ・デ・イタリア 総合優勝（第4、8、18ステージ優勝）、国内選手権 個人タイムトライアル 優勝
1995年：ジロ・デ・イタリア 総合2位（第21ステージ優勝）、エウスカル・ビシクレタ 総合優勝
1996年：ツール・ド・フランス 第8ステージ優勝、ジロ・デ・イタリア 総合10位（第19ステージ優勝）

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