エプロン (飛行場)

エプロンの概要

エプロン（英: apron）は、空港で航空機が一時停留するためのエリアで、乗員や乗客が乗降したり、貨物の積み下ろし、燃料供給、点検整備などが行われる場です。これらの機能を果たすために、エプロンは通常滑走路の近くに位置し、誘導路を介してアクセスされます。現代の空港では、このエリアはコンクリートで舗装されていることが一般的です。特に航空自衛隊による航空ショーなどの際には、エプロンは観客に開放され、実質的な観覧エリアとなることがあります。

エプロンの種類

エプロンは、その使用目的に応じていくつかの種類に分類されます。以下に主要な種類を紹介します。

ローディングエプロン

ローディングエプロンは、旅客の乗降や貨物の積み下ろし、さらに燃料や食料、水などの補給、そして簡易的な点検を行うために設けられた場所です。このエプロンは旅客ターミナル（PTB）と直接的な機能的結びつきを持って配置されることが多いです。

カーゴエプロン

カーゴエプロンは、貨物専用の航空機が積み下ろしを行うために専用に設置されています。このエプロンも貨物ターミナルと機能的に結びついて配置され、効率的な貨物輸送をサポートします。

駐機エプロン

航空機が非稼働の際に停留するために使用されるのが駐機エプロンです。このスペースは特に航空機の運航と関係のない時間帯において利用されます。

ナイトステイエプロン

ナイトステイエプロンは、特に夜間に航空機を停留させるために設定された駐機エプロンです。安全性や管理の観点から、夜間のみ使用される場合があります。

ランナップエプロン

このエプロンはエンジンの試験運転など特定の目的のために設けられています。通常、ブラストフェンスまたはサイレンサーが装備され、音の管理にも配慮されています。

スポット

エプロン内には「スポット」と呼ばれる、特定の航空機が停留するために指定された区域があります。各スポットには識別のための番号が付与されており、航空機の管理を円滑に行うために重要な役割を果たします。ただし、日本など一部の国で「スポット」と呼ばれるこの場所は、英語圏では通常「gate」や「apron」と呼ばれます。

固定スポット

固定スポットは、旅客ターミナルビルやそのサテライトに近接しており、ボーディング・ブリッジ（搭乗橋）が備えられています。この場合、搭乗が迅速に行える利点があります。

オープンスポット

オープンスポットは搭乗橋を持たず、乗員や旅客の乗り降りにはタラップを用いる形です。これにより、座席数に応じた柔軟な対応が求められる場合があります。

まとめ

エプロンは、航空機運航における重要な要素であり、様々な機能を持っています。各エプロンのタイプによって目的が明確に分かれ、効率的な旅客・貨物の輸送が実現されています。また、エプロンの利用は航空ショーなどのイベントでも重要な役割を果たし、航空機への理解を深める手段の一つともなっています。

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