エリク・ラメラ

エリク・ラメラ：華麗なラボーナと数々のドラマを彩るストライカー

エリク・マヌエル・ラメラ。1992年3月4日、アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれのサッカー選手は、類まれなテクニックと勝負強さで知られるアタッカーだ。母国アルゼンチンからヨーロッパへと渡り、数々のクラブで活躍。そのキャリアは、常に注目を集めてきた。

リーベル・プレートでの才能の開花

ラメラは12歳の時、スペインの名門FCバルセロナから獲得のオファーを受けた。しかし、CAリーベル・プレートが両親を説得し、ラメラは地元クラブに残留。2009年6月、CAティグレ戦でプロデビューを飾ると、2010年12月にはCAコロン戦で初ゴールを記録。才能をいかんなく発揮し始めた矢先、リーベル・プレートはクラブ史上初めて2部リーグに降格。この出来事が、ラメラのキャリアに大きな転機をもたらすことになる。

ASローマでのセリエA挑戦

2011年8月、ラメラは1200万ユーロという移籍金でASローマへ移籍。5年契約を結んだ。負傷の影響でデビューが遅れたものの、10月23日のUSチッタ・ディ・パレルモ戦で初先発。前半7分にセリエA初ゴールを決め、鮮烈なデビューを飾った。2012-13シーズンにはトリノFC戦で決勝ゴールを挙げ、その節のベストイレブンにも選出され、才能を証明した。

トッテナムでのプレミアリーグ挑戦と華麗なラボーナ

2013年8月、ラメラは3000万ユーロ(約51億円)という高額な移籍金でトッテナム・ホットスパーFCに移籍。背番号11を受け継ぎ、プレミアリーグへの挑戦が始まった。加入当初は怪我に苦しんだものの、2014-15シーズンから徐々に本来の力を発揮。特に注目を集めたのは、UEFAヨーロッパリーグのアステラス・トリポリス戦で決めた華麗なラボーナシュートだ。このゴールは、ラメラの代名詞ともいえるプレーとなった。その後も、プレミアリーグで数々の重要なゴールを決めてチームを勝利に導き、活躍を続け、2016-17シーズン開幕戦ではエヴァートン戦でゴールを決めたものの、怪我によりシーズンを棒に振った。怪我から復帰後は、2017-18シーズン最終節でレスター・シティ戦で2ゴールを決め、チームのチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献するなど、チームに欠かせない存在となった。2018-19シーズンのチャンピオンズリーグでは、FCバルセロナ戦で8000点目となるゴールを決めたと報じられたが、公式には認められなかった。2019-20シーズンは、マンチェスター・シティ戦で1ゴール1アシストと活躍した。主力選手の負傷離脱が続いたチーム事情もあり、リーグ戦でのプレー時間は増加した。2020-21シーズンでは、マンチェスター・ユナイテッド戦でアントニー・マルシャルと接触し退場させた後、アーセナルとのノースロンドンダービーでは華麗なラボーナで先制点を決め、プレミアリーグ年間最優秀ゴール、そしてFIFAプスカシュ賞を受賞するなど、記憶に残るシーズンとなった。

セビージャFCでの活躍

2021年7月、ブライアン・ヒルとのトレードでセビージャFCへ移籍。移籍後もその高い能力を発揮し、ラージョ・バジェカーノ戦で途中出場ながら2ゴールを決めチームの勝利に貢献。続くヘタフェ戦でも決勝ゴールを挙げた。その後は、怪我に苦しみながらも貴重なゴールを決め、チームを支えた。

AEKアテネFCでの新天地

2024年7月21日、ラメラはAEKアテネFCへ3年契約で移籍し、新たな挑戦を始めた。

アルゼンチン代表でのキャリア

ラメラは2011年5月、パラグアイ戦でアルゼンチン代表デビュー。2011 FIFA U-20ワールドカップでは背番号10番を背負い、活躍。グループリーグのメキシコ戦で決勝点を挙げ、決勝トーナメント1回戦のエジプト戦では2本のPKを決めるなど、アルゼンチンのベスト8進出に貢献した。2014年にはドイツとの親善試合で代表初ゴールを記録。コパ・アメリカ2015にも出場するなど、アルゼンチン代表の中心選手として活躍した。

数々のタイトルと受賞歴

ラメラは、プレミアリーグ月間最優秀ゴール、プレミアリーグ年間最優秀ゴール、FIFAプスカシュ賞など、数々の賞を受賞。その卓越した技術と得点能力は、世界中から認められている。

まとめ

エリク・ラメラは、類まれな才能と華麗なプレーでサッカーファンを魅了し続けるストライカーだ。今後の活躍にも期待がかかる。彼のキャリアは、常にドラマチックであり、そして美しく、多くの記憶に残る瞬間を残し続けている。

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