エリク11世 (スウェーデン王)

エリク・エーリクソン、通称「舌もつれのエリク」または「跛者のエリク」として知られるエリク11世（1216年 - 1250年）は、エリク家最後のスウェーデン王でした。彼の治世は、スウェーデンの歴史において重要な転換期であり、内乱と王権の成長が交錯する時代でした。

生い立ちと王位継承

エリクは、エリク・クヌートソン王（エリク10世）とデンマーク王ヴァルデマー1世の娘リキサの間に生まれました。父王の死後、幼くして王位を継承しましたが、足が不自由であったと伝えられています。エリクが15歳になるまで、エリク家のライバルであるスヴェルケル家のヨハン1世が王位に就いており、彼の即位は困難を伴いました。

治世の始まりと内乱

1222年、ヨハン1世の死去に伴い、6歳のエリク11世が王位に就きました。幼少のエリクに代わり、司教やクヌート・ホルムイェルソン、ウルフ・フォースなどの貴族が後見人会を構成し、実権を掌握しました。1229年、エリク11世はクヌート・ホルムイェルソンの反乱によりオルストラの戦いで敗れ、デンマークへ亡命を余儀なくされました。クヌートはクヌート2世として即位しましたが、1234年に死去しました。

王位復帰と結婚

クヌート2世の死後、エリク11世は王位に復帰し、ヤールのスーネ・フォルケソンとスヴェルケル家の王女ヘレナの娘であるカタリーナと結婚しました。エリク11世には子供がいなかったとされていますが、一部の資料によれば2人の娘が生まれたものの、すぐに亡くなったと伝えられています。

死とその後

エリク11世は1250年に死去し、ヴェステルイェートランドのヴァーンヘム修道院に埋葬されました。彼の死後、姉インゲボリの息子であるヴァルデマール1世が王位を継承し、ビルイェル・ヤールが摂政として王国を支配しました。

エリク11世の宮廷には、詩人オラヴ・トールズソンが仕えていました。エリク11世の治世は、エリク家の終焉と、フォルクング家の台頭を告げる時代でした。彼の生涯は、スウェーデンの歴史における重要な一章として、今日に語り継がれています。

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