エリザベート＝アレクサンドリーヌ・ド・ブルボン

エリザベート＝テレーズ＝アレクサンドリーヌ・ド・ブルボンの伝記

エリザベート＝テレーズ＝アレクサンドリーヌ・ド・ブルボン（1705年9月5日 - 1765年4月15日）は、ブルボン朝時代のフランスに生きた女性王族であり、血統内親王として知られています。彼女はコンデ公ルイ3世の第8子であり、六女として誕生しました。母親はルイ14世の非嫡出子でもあるルイーズ・フランソワーズ・ド・ブルボン（ナント姫）です。

エリザベートは1708年にサン＝シュルピス教会で洗礼を受け、姉や叔父にちなんでエリザベート＝テレーズ＝アレクサンドリーヌという名前が授けられました。彼女は誕生時に「ジェクス姫」という称号を持っていましたが、後に「サンス姫」と呼ばれるようになり、生涯その名で知られることになります。

彼女は従兄であるオルレアン公ルイの花嫁候補として注目されましたが、その縁談は高慢なオルレアン公未亡人フランソワーズによって破談となりました。また、1725年にはルイ15世の妃候補としても名前が挙がり、99名の候補者の中から最終的に残った4名の一人として、姉であるヴェルマンドワ姫と共に注目されました。しかし、選ばれたのはポーランド出身のマリー・レクザンスカであり、エリザベートは他の姉妹たち同様、生涯独身を貫くことになります。

エリザベートは生涯を通じて主要な政治的役割を担うことはありませんでしたが、次姉のルイーズ＝エリザベートやルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人と親しい友人関係を築いていました。

同時に、エリザベートは資産家としても名を馳せており、多くの不動産や郊外の城館を所有していました。1734年にはパリのオテル・ド・ノワールムティエを購入し、その周辺の地所も買収して資産を増やしました。1744年にはヴィルジェニスやイニーの領地を取得し、1755年には巨額の費用を投じてヴィルジェニス城を改装しました。この改装費用を捻出するため、彼女は自らの領地を売却する必要がありました。

1743年、従妹から相続した年金は彼女の財産形成に重要な役割を果たしました。エリザベートは1765年に59歳で亡くなり、フォーブール・サン＝ジャックのカルメル修道院に葬られました。彼女の遺産は甥のコンデ公ルイ・ジョゼフに譲られ、その生涯はフランスの王族としての重要な一幕として記憶されています。彼女の華やかな経歴と資産形成の過程は、フランス歴史の中で特異な位置を占めています。

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