サン＝シュルピス教会

サン＝シュルピス教会

サン＝シュルピス教会（Églises Saint-Sulpice）は、パリ6区、サン＝シュルピス広場の東側に位置するカトリックの教会堂です。パリで2番目に大きいこの教会は、その壮大な建築と豊かな歴史で知られています。

概要

教会の規模は、最長部113m、幅58m、高さ34mで、ノートルダム大聖堂に次ぐ大きさを誇ります。聖シュルピスに献堂されたこの教会は、18世紀に設置された精巧な日時計「サン・シュルピスのグノモン」でも有名です。1915年には歴史的建造物として登録されました。

歴史

1646年、ルイ13世の王妃アンヌ・ドートリッシュの命により建設が開始されました。当初はルイ・ル・ヴォーが設計の中心でしたが、工事は幾度も中断。1745年にようやく完成したものの、1762年の火災や1770年の落雷で正面が破損するなど、困難が続きました。最終的には、エトワール凱旋門の設計にも関わったシャルグランによって修復されました。

フランス革命期には、ブリュメールのクーデターの3日前に、ナポレオンの栄誉を祝う祝宴が700人を集めて開催されました。近年では、普仏戦争で被害を受けた北塔の修復工事が1999年から行われ、2011年に完了しています。しかし、2019年3月には入口付近で火災が発生し、放火の疑いも報じられました。

芸術作品

サン＝シュルピス教会は、数々の貴重な芸術作品を所蔵しています。特に有名なのは、ドラクロワが1856年に描いたフレスコ画『天使とヤコブの闘い』や『悪魔を撃つ大天使ミカエル』です。また、教会前の広場には、ヴィスコンティによる『4人の枢機卿の噴水』が設置されています。

見どころ

サン・シュルピスのグノモン: 18世紀に作られた日時計は、天文学的な知識と芸術的な技巧が融合した見事な作品です。
ドラクロワのフレスコ画: ドラクロワ晩年の傑作であり、その力強い表現力に圧倒されます。
壮大な建築: 長い年月をかけて建設された教会堂は、様々な建築様式が組み合わさり、重厚な雰囲気を醸し出しています。

サン＝シュルピス教会は、パリの歴史と芸術に触れることができる貴重な場所です。訪れる際には、その壮麗な空間と数々の芸術作品をじっくりと鑑賞してみてください。

ギャラリー

[教会の写真1]

[教会の写真2]

[教会の写真3]

[教会の写真4]

[教会の写真5]

関連項目

聖職者民事基本法
聖スルピス会

外部リンク

Site de la paroisse

もう一度検索