エリック・ヒルマン

ジョン・エリック・ヒルマンの野球キャリア

ジョン・エリック・ヒルマン（John Eric Hillman、1966年4月27日生まれ）は、アメリカ合衆国インディアナ州を出身とする元プロ野球選手で、特に投手として知られています。彼は1990年代半ばから後半にかけて日本プロ野球（NPB）で活躍し、特に千葉ロッテマリーンズと読売ジャイアンツでのキャリアが注目を集めました。身長208cmという恵まれた体格を活かし、変則的な投球スタイルでファンの支持を受けました。

初期のキャリア

ヒルマンは、1987年にMLBドラフトでニューヨーク・メッツに指名され、プロ入りを果たしました。1992年にはメジャーリーグ初昇格を果たしますが、その後しばらくはシーズンごとの出場が限られていました。実績を上げる中で、日本への道を選び、1995年12月に千葉ロッテマリーンズと契約し、日本でのキャリアがスタートしました。

千葉ロッテマリーンズでの活躍

1995年、ヒルマンはロッテでの初年度に12勝を挙げ、チームを2位へ導きました。翌1996年も14勝を記録し、その年のベストナインに選出されるなど、その成績は称賛を受けました。彼のピッチングスタイルは、直球よりもスライダーやカーブといった変化球を多投するもので、相手打者を巧みに打ち取る姿が印象的でした。

その当時のヒルマンは、仲間の投手である伊良部秀輝、小宮山悟と共にロッテの先発ローテーションを形成し、信頼できる投手陣として評価されていました。1996年のオールスターゲームでは、ユーモアを交えたパフォーマンスでファンの心を掴み、その後もファンから高い人気を誇っていました。

しかし、同年9月には防御率が悪化し、球団の意向で登板回数が制限される事態に。これを受けて不満を抱えた彼は、オフにロッテを退団する決意を固めました。

読売ジャイアンツへの移籍

ヒルマンは1996年11月に金銭トレードで読売ジャイアンツに移籍します。大きな期待を背負い、セ・リーグ連覇に貢献するはずでしたが、移籍早々に肩を痛め、97年はわずか2試合の出場に終わってしまいます。肩の手術を受けた後は、登板情報も少なく、「ミスター違和感」と呼ばれるなど厳しい評価が付きまといました。

この時期、彼は登板しない理由を「肩の違和感」と説明していたが、実際のところは関節唇断裂によるものであり、誤診の影響もあったとされています。98年にはついに登板機会がなく、シーズン途中で解雇されました。

引退後

解雇後も、ヒルマンは復帰を希望し続け、『肩が完治したら巨人の入団テストを受けたい』と語ったものの、2000年にはヒューストン・アストロズ傘下で1試合に登板した後、引退を決意しました。彼の日本での後の生活は、肩の怪我による影響が色濃く残っていたものの、現役時代に培った経験は貴重なものであったと言えます。ヒルマンのキャリアは一筋縄ではいかなかったものの、日本での業績は、彼自身にとっても意義深かったことでしょう。

結論

ジョン・エリック・ヒルマンは、その圧倒的な身体能力と技巧を駆使して日本のプロ野球界に多大な影響を与えました。彼の功績は、投手としてだけでなく、魅力的なキャラクターとしても記憶に残ることでしょう。

もう一度検索