エルネスト (映画)

映画『エルネスト』の概要

『エルネスト』（英題：Ernesto）は、2017年に公開された日本とキューバの合作による青春伝記映画です。阪本順治監督が手がけ、チェ・ゲバラと共に革命運動に参加したフレディ・マエムラの人生を描いています。本作は、2009年に発売されたマリー・前村・ウルタードとエクトル・ソラーレス・前村による著書『革命の侍〜チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』を原作にして、2017年9月にキノブックスから再刊された本を基にしています。

日本での公開は2017年10月6日。映画は広島に関連する要素を含み、ヒロシマ平和映画賞を受賞するなど高い評価を得ています。また、第32回高崎映画祭では最優秀作品賞を受賞し、映画作品としての質も認められています。DVDの邦題は『エルネスト もう一人のゲバラ』です。

ストーリーの概要

物語は1959年の夏、キューバ革命から半年後の広島が舞台となります。チェ・ゲバラがキューバ政府の使節団として日本を訪れ、広島平和記念資料館や平和公園を訪れた際の情景が描かれています。

さらに、1962年の秋、日系ボリビア人であるフレディ前村ウルタードがキューバの医学校に入学します。しかし、彼は5日後にキューバ危機に直面することになります。フレディはボリビア人留学生のまとめ役として活動する一方、故国の貧困を目の当たりにし、医学の勉強に励みます。彼はその後、ハバナ大学に進学し、フィデル・カストロやゲバラとの出会いも経験します。

やがて故国ボリビアでの軍事クーデターが起こり、フレディは反政府運動への参加を決意します。キューバ政府が募集する革命支援隊に志願したフレディは、無事に合格し、ゲバラから「エルネスト」と呼ばれ、反政府ゲリラ活動に身を投じることになります。

キャスト

• - フレディ前村ウルタード：オダギリジョー
• - 森記者：永山絢斗
• - チェ・ゲバラ：ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ
• - フィデル・カストロ：ロベルト・エスピノーサ・セバスコ
• - その他のキャストにはルイス・マヌエル・アルバレス・チャルチャバル、アルマンド・ミゲール、ジゼル・ロミンチャル及び田中幸太朗らが出演しています。

スタッフ

本作の監督と脚本は阪本順治が手掛け、音楽は安川午朗が担当。総合プロデューサーには木下直哉が名を連ねています。撮影は儀間眞悟が行い、照明や録音、美術など、各方面で多くの才能が集められました。

受賞歴

『エルネスト』は広島国際映画祭にてヒロシマ平和映画賞を受賞し、第32回高崎映画祭では最優秀作品賞を獲得しています。また、第30回日刊スポーツ映画大賞にもノミネートされています。

まとめ

映画『エルネスト』は、チェ・ゲバラとの関係を通じて描かれるフレディ前村ウルタードの青春と革命の物語です。この映画は戦争や革命の影響を受けながら生きる人々の姿を真摯に表現した作品として、多くの観客に感動を与えています。

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