エルミタージュ美術館

エルミタージュ美術館の魅力と歴史

エルミタージュ美術館は、ロシアのサンクトペテルブルクにある国立の美術館で、その名は「隠遁者」を意味します。1990年には、サンクトペテルブルクの歴史的地区として世界遺産に登録され、訪れる人々に多くの文化的体験を提供しています。美術館の魅力は、そのコレクションの豊かさと、歴史的な建物群にあります。

美術館の構成

エルミタージュ美術館は、複数の建物から成り立っています。主な5つの構成要素は、小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、エルミタージュ劇場、冬宮殿です。特に冬宮殿はロマノフ朝の王宮として知られています。この美術館は、芸術作品だけでなく、その建築自体も鑑賞の対象となっています。

歴史的背景

エルミタージュの起源は1764年にさかのぼります。この年、エカチェリーナ2世がドイツの画商から美術品を購入し、美術コレクションが始まりました。彼女は1775年に冬宮殿の隣に自らの美術品を展示するための小エルミタージュを建設し、その後もコレクションは増えていきました。在位中の1787年には、さらに旧エルミタージュが増築され、美術館としての基盤が整いました。

1893年、アレクサンドル2世の統治下で、初めて一般向けの観覧が可能になりました。1864年には新エルミタージュが完成し、ここに様々な名作が展示されます。ロシア革命後、貴族から没収されたコレクションが集められ、1918年には美術館として統合されました。

所蔵作品

エルミタージュ美術館には、イタリア・フランス・スペインなどから数多くの名画が収蔵されています。例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ブノアの聖母」や、ゴヤの「アントニア・サラテの肖像」などがその一部です。また、印象派の作品も充実しており、ゴッホやルノワールの作品も閲覧できます。

アクセスと利用方法

美術館へのアクセスは非常に便利で、サンクトペテルブルクの地下鉄5号線「アドミラルチェイスカヤ駅」から徒歩ですぐの場所に位置しています。毎週月曜日は休館日ですが、毎月の第一木曜日には無料入場が可能で、個人での訪問に対して特別なサービスが提供されています。

特記事項

美術館内部においては、写真撮影やビデオ撮影が可能となっています。ただし、一部撮影が禁止されているエリアもあるため注意が必要です。また、エルミタージュ美術館では、ネズミ退治のために猫を飼っています。これらの猫は職員によって大切に世話されています。

このように、エルミタージュ美術館は、壮大な歴史と世界的に称賛される美術品を持つ、訪問者に豊かな文化体験を提供する場所となっています。

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