エルモ・リンカーン

エルモ・リンカーンについて

エルモ・リンカーン（Elmo Lincoln）は、1889年2月6日にアメリカインディアナ州ロチェスターで生まれた映画俳優です。彼は特に、エドガー・ライス・バローズの小説『ターザン』を映画化した作品において、初代ターザン役を演じたことで知られています。リンカーンは、彼の映画界でのキャリアにおいて多くの作品に出演し、その存在感から映画ファンに強い印象を残しました。

経歴の始まり

リンカーンは、大柄な体格を活かし、D・W・グリフィス監督の名作『国民の創生』や『イントレランス』に出演しました。これらの作品では、彼はさまざまな役を演じ、映画の初期の歴史に刻まれることとなります。グリフィスの作品に参加することは、リンカーンの俳優としてのキャリアにとって重要な一歩となりました。

その後、ナショナル社（First National Pictures）による『ターザン』の映画化プロジェクトが立ち上がり、リンカーンは主人公ターザン役に抜擢されました。この作品は1918年に公開され、彼はその役で一躍有名になります。リンカーンの大胆な演技と特異な身体能力は、観客を魅了し、彼に新たな名声をもたらしました。

映画界での活躍

リンカーンは『ターザン』に続き、いくつかの作品で主演を務めました。その中で、1918年には続編の「続編ターザン」や「人類の春」などに出演し、人気を博しました。しかし、時が経つにつれて彼の人気は徐々に薄れていきます。1920年代に入ると、リンカーンは主に端役としての出演が多くなり、映画界での地位が低下していきました。

晩年と死

エルモ・リンカーンの晩年は、彼にとって幸せなものではありませんでした。出演する作品も限られ、人気を復活させることはできませんでした。最終的には、1952年にカリフォルニア州ハリウッドで心臓発作に襲われて亡くなります。享年63歳という短い生涯でしたが、彼の演じたターザン役は今なお多くの人々に記憶されています。彼の功績や彼が残した作品は、映画史における重要な一部として評価されています。

主な出演作品

エルモ・リンカーンは、多くの映画で印象的な演技を披露しました。主な作品には、以下のようなものがあります。

• - 国民の創生（The Birth of a Nation, 1915年）
• - イントレランス（Intolerance, 1916年）
• - ターザン（Tarzan of the Apes, 1918年）
• - 好戦将軍（The Kaiser, the Beast of Berlin, 1918年）
• - 続編ターザン（The Romance of Tarzan, 1918年）
• - 人類の春（The Greatest Thing in Life, 1918年）
• - 強力エルモ（Elmo the Mighty, 1919年）
• - 無敵エルモ（Elmo the Fearless, 1920年）
• - 深紅の空の下（Under Crimson Skies, 1920年）
• - 燃える円盤（The Flaming Disc, 1920年）
• - 大ターザン（The Adventures of Tarzan, 1921年）
• - 風雲のゼンダ城（Rupert of Hentzau, 1923年）
• - 恋に生きる者（The Rendezous, 1923年）
• - 漂泊の踊子（Fashion Row, 1923年）

まとめ

エルモ・リンカーンは、アメリカ映画史において特に重要な役割を果たした俳優です。彼の演じたターザンは、今もなお映画ファンの間で語り継がれている存在です。彼のキャリアは波瀾万丈でしたが、その功績は決して色あせることはありません。

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