エンジェル・オブ・レトリビューション

エンジェル・オブ・レトリビューション (ANGEL OF RETRIBUTION)

『エンジェル・オブ・レトリビューション』は、イギリスが誇るヘヴィメタルバンド、ジューダス・プリーストが2005年に発表した15枚目のオリジナルアルバムである。この作品は、1993年に脱退していたボーカリスト、ロブ・ハルフォードがバンドに復帰して初めて制作されたアルバムとして、ファンの間で大きな注目を集めた。

制作背景

本作の楽曲制作は、2003年10月下旬にはすでに3曲目に取り掛かる段階まで進んでいたことが伝えられている。レコーディング作業は、再結成後のツアー活動の合間を縫って行われた。プロデューサーには、過去にハルフォードのソロプロジェクトやハロウィンの作品を手がけ、ジューダス・プリーストへの深いリスペクトを持つギタリストのロイ・Zが起用された。

特徴

アルバムのブックレットに掲載されているジューダス・プリースト自身の文章や歌詞の中には、過去の楽曲タイトルが意図的に散りばめられており、長年のファンにとっては見つけ出す楽しみがある。これは、バンドの歴史と復帰作としての位置づけを象徴しているとも言える。

日本盤リリース形態

日本盤は、2005年2月23日に初回生産限定盤と通常盤が同時に発売された。その後、バンドの来日を記念して同年4月27日にはリミテッド・エディションが追加リリースされた。これらの盤は、ソニー・ミュージックエンタテインメントから発売されたが、品番およびレーベルマークはエピック・レコードが使用されている。

各エディション詳細

初回生産限定盤: CDに加え、特典DVDが付属。
通常盤: CD単体。
リミテッド・エディション: 初回生産限定盤と同じ内容のCDとDVDを収録。通常のCDケースではなく、ハードカバーのスペシャルデジパック仕様となっている。

特典DVD内容

初回生産限定盤およびリミテッド・エディションに付属するDVDには、2004年6月24日にスペインのバルセロナにあるエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスで行われた再結成ツアーからのライブ映像が収められている。さらに、ジューダス・プリーストのメンバーによるインタビューも収録されている。

DVD収録曲

DVDには以下の楽曲のライブ映像が収録されている。

ブレイキング・ザ・ロー (BREAKING THE LAW) - 『BRITISH STEEL』収録
メタル・ゴッズ (METAL GODS) - 『BRITISH STEEL』収録
ア・タッチ・オブ・イーブル (A TOUCH OF EVIL) - 『PAINKILLER』収録
殺戮の聖典 (HELL BENT FOR LEATHER) - 『KILLING MACHINE』収録
ヘリオン〜エレクトリック・アイ (THE HELLION~ELECTRIC EYE) - 『SCREAMING FOR VENGEANCE』収録
ダイヤモンズ・アンド・ラスト (DIAMONDS&RUST) - 『SIN AFTER SIN』収録
リヴィング・アフター・ミッドナイト (LIVING AFTER MIDNIGHT) - 『BRITISH STEEL』収録

CD収録曲

※10曲目の「ロッホネス」はネス湖を指し、歌詞中にスコットランドの地名が登場する。

参加メンバー

ロブ・ハルフォード：ボーカル
グレン・ティプトン：ギター
K. K. ダウニング：ギター
イアン・ヒル：ベース・ギター
* スコット・トラヴィス：ドラムス

もう一度検索