エンディコット (ニューヨーク州)

エンディコット（Endicott, New York）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州のブルーム郡に位置するユニオン町内の村です。この村は、近隣のビンガムトンやジョンソン・シティーとともに「トリプルシティー」として知られています。村の名前は、この地域で大きな影響力を持っていた靴製造会社、エンディコット・ジョンソンの創業者に由来しています。

住民構成

2000年の国勢調査によると、エンディコットの住民数は13,038人でした。その内訳は、白人が91.65％と大半を占め、次いでアフリカ系が3.75％となっています。20世紀初頭から靴会社で働いていたイタリア系アメリカ人が多く、現在も村の北部に多く居住しています。

経済

エンディコットの経済は、かつて2つの主要な企業によって大きく支えられていました。

エンディコット・ジョンソン

1854年に創業した靴製造会社エンディコット・ジョンソンは、ジョージ・ジョンソン社長の時代に大きく発展し、1920年代には従業員数が20,000人に達しました。第一次世界大戦や第二次世界大戦中には、アメリカ軍に軍靴を供給したことで知られています。しかし、第二次世界大戦後の社会の変化や新興国の台頭により事業は縮小し、現在はオハイオ州のロッキー・ブランドの一部となっています。

IBM

IBMは1911年にタイムレコーダー製造会社としてエンディコットで創業しました。その後、他の2社と合併し、パンチカード製品に進出し、1923年に社名をIBMに変更しました。トーマス・ジョン・ワトソン・シニア社長の時代には、パンチカードシステムと電子計算機の製造・販売で大きく成長しました。本社は第二次世界大戦後にニューヨーク市に移転しましたが、1960年代から1970年代にかけては、ニューヨーク市に近いポキプシー・サイトに次ぐ規模で「メインフレーム」コンピューターの開発・製造拠点となり、System/360、System/370、4300、VMソフトウェア、1403プリンターなどを世界市場に供給しました。1980年代には従業員数が16,000人に達しましたが、その後製造拠点がポキプシーに集約され、ダウンサイジングの影響もあって従業員数は大幅に減少しました。2003年にはIBM施設は地元の不動産会社に売却されましたが、現在もいくつかの建物をリースしており、約600～800人の従業員が研究・開発に従事しています。また、エンディコット西郊のオウィーゴには、かつて連邦政府のプロジェクト（マーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画）に関わっていたIBM施設がありましたが、プロジェクト終了とともに規模を縮小し、現在はロッキード・マーティンの子会社に売却されています。

地理

エンディコットは、ニューヨーク州内でもペンシルベニア州に近い場所に位置し、サスケハナ川の北側に面しています。ニューヨーク州道17号線沿いに位置しています。

参照項目

ブルーム郡（en:Broome County, New York）
ビンガムトン
ビンガムトン大学

脚注

(省略)

外部リンク

オフィシャルサイト (英語)

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