全農物流

全農物流株式会社

全農物流株式会社は、JA全農グループに属する物流会社であり、その事業は日本の農業を支える上で重要な役割を担っています。2007年12月1日にエーコープラインから社名を変更し、現在に至っています。

取り扱い品目

同社が取り扱う品目は多岐にわたります。数量ベースで見ると、飼料が全体の約45%と最も大きな割合を占め、次いで米穀が約22%、酪農と肥料・農薬がそれぞれ約7%となっています。一方、収入ベースでは、米穀が約36%と最も大きく、次いで飼料が約18%、酪農が約14%、園芸・農産が約9%となっています。このデータからも、同社が日本の農業における多様な物流ニーズに応えていることがわかります。

事業内容

全農物流は、以下の主要な事業を展開しています。

米穀・農産物物流

協力会社の利用運送事業を通じて、産地のJA倉庫から消費地の倉庫、精米工場、加工工場へと農産物を輸送しています。また、全国6ヶ所に自社倉庫を保有し、協力会社の倉庫と合わせて農産物の定温保管も行っています。

飼料物流

協力会社と連携し、港湾サイロから飼料工場への原料輸送、飼料工場から農家やJAへの製品輸送を行っています。

酪農物流

酪農家から乳業工場への原料乳の輸送を、協力会社と共に行っています。生乳の鮮度を保つための迅速な輸送が求められます。

JA・資材物流

JA物流センターから農家への農業資材の3PL輸送や、エーコープ店舗への商品配送、出荷拠点での庫内作業も行っています。農業生産に必要な資材を、必要な時に農家に届ける重要な役割を担っています。

業態

全農物流は、以下の業態を通じて物流サービスを提供しています。

倉庫事業

秋田県秋田市、埼玉県久喜市、新潟県新潟市、茨城県大洗町、愛知県名古屋市、兵庫県神戸市、佐賀県鳥栖市に自社倉庫を持ち、協力会社の倉庫と合わせて、米穀や農産物の定温保管を行っています。特に神戸には冷蔵倉庫も保有しており、温度管理が必要な商品の保管にも対応しています。

陸上輸送事業

協力会社のトラックやJRコンテナを利用した運送事業を展開しています。米穀用のフレキシブルコンテナバッグや、生乳用のタンクコンテナなど、輸送する商品に合わせた機材を使用しています。

海上輸送事業

内航船を利用した運送事業に加え、中国、インドネシア、マレーシアからの肥料・飼料原料の輸入、港湾サイロから各地の飼料・肥料工場への輸送、国内産地から消費地への米穀輸送を行っています。近海輸送は年間約25万トン、内航輸送は約180万トンを取り扱っています。内航輸送には自社船2隻、定期船9隻、委託船2隻を使用しています。

沿革

• - 1971年3月：株式会社エーコープラインを設立（本社：大手町・農協ビル）。
• - 1975年3月：本社事務所を日立ビルに移転。
• - 1987年4月：全社オンライン業務システム稼働（倉庫・陸上輸送・海上輸送・未収／未払管理）。
• - 1988年7月：全社オンライン会計情報システム稼働。
• - 2005年7月：本社を名古路ビルに移転。
• - 2007年12月：社名を全農物流株式会社に変更。
• - 2013年4月：全農青果サービス株式会社から一部事業の譲受を受ける。

全農物流株式会社は、日本の農業を支える物流企業として、今後もその役割を果たしていくことが期待されます。

脚注

全農物流株式会社

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