エーリヒ5世 (ザクセン＝ラウエンブルク公)

エーリヒ5世 (ザクセン＝ラウエンブルク公)

エーリヒ5世（生年不詳 - 1435年）は、ザクセン＝ラウエンブルク公エーリヒ4世とゾフィー・フォン・ブラウンシュヴァイク＝リューネブルクの息子として生まれました。1411/2年に父の後を継ぎ、弟ヨハン4世と共にザクセン＝ラウエンブルク公となります。ヨハン4世の死後、1414年からは単独で公領を統治しました。

生涯

1401年、父エーリヒ4世は、はとこにあたるザクセン＝ベルゲドルフ＝メルン公エーリヒ3世の死後、その公領を相続しました。再統合された公領は、エーリヒ5世とその弟ヨハン4世との共同統治となります。しかし、メルン領やベルゲドルフ領など、エーリヒ3世が所有していた領地の多くは、リューベックに質入れされたままでした。これらの地域を取り戻すには、多額の資金が必要でした。

1401年、エーリヒ4世は息子たちの支援を受け、リューベックが領地を占領する前に、質入れされた地域を強制的に占領しました。しかし、リューベックはこの行為を黙認しました。1411年には、ベーダーケーザーのフォークタイとベーダーケーザー城の領地をブレーメン上院に質入れしました。

1420年、エーリヒ5世はブランデンブルク選帝侯フリードリヒ1世を攻撃しました。これに対し、リューベックはブランデンブルクを支援する同盟を結び、ハンブルクも加わりました。両都市の軍隊はベルゲドルフなどを征服し、エーリヒ5世は1420年8月23日にペルレンブルクの和約に同意せざるを得なくなりました。これにより、1401年に武力で占領した地域をハンブルクとリューベックに譲渡することになりました。

ザクセン＝ラウエンブルクとザクセン選帝侯領は、1296年のザクセン公領分割によって成立しました。1422年にザクセン選帝侯のアスカーニエン家が断絶すると、エーリヒ5世は全ザクセンを自分の手中に再統一することを目指しました。彼は、ザクセン選帝侯の特権を主張しましたが、1356年に皇帝カール4世はザクセン＝ヴィッテンベルク公を選帝侯として認めていました。しかし、エーリヒ５世は主張を取り下げませんでした。

神聖ローマ皇帝ジギスムントは、マイセン辺境伯フリードリヒ4世にザクセン選帝侯位を与える約束をしていました。1425年8月1日、エーリヒ5世の抗議にもかかわらず、ジギスムントはヴェッティン家のフリードリヒ4世にザクセン選帝侯位を与えました。

エーリヒ5世の立場が弱まったため、弟ベルンハルト2世は公領の共同統治を求めました。1426年、エーリヒ5世はこれに同意し、ベルンハルト2世を共同統治者とし、エーリヒ5世の死後はベルンハルト2世が単独で公領を統治することになりました。

結婚と子女

エーリヒ5世は2度結婚しました。最初は1404年にホルシュタイン＝レンズブルク伯ニコラウスの娘エリーザベト・フォン・ホルシュタイン＝レンズブルクと結婚しましたが、子供は生まれませんでした。

2度目は1422年以前に、コンラート9世・フォン・ヴァインスベルクの娘エリーザベト・フォン・ヴァインスベルクと結婚し、息子ハインリヒをもうけましたが、ハインリヒは1437年に早世しました。そのため、エーリヒ5世の死後、弟のベルンハルト2世が公位を継承しました。

ハインリヒ（? - 1437年） - 早世

参考文献

Raiser, Elisabeth (1969). Städtische Territorialpolitik im Mittelalter: eine vergleichende Untersuchung ihrer verschiedenen Formen am Beispiel Lübecks und Zürichs.
Bornefeld, Cordula (2008). “Die Herzöge von Sachsen-Lauenburg”. Die Fürsten des Landes: Herzöge und Grafen von Schleswig, Holstein und Lauenburg.
Otto von Heinemann (1877). "Erich V., Herzog von Sachsen-Lauenburg". Allgemeine Deutsche Biographie.
Joachim Leuschner: Erich V., Herzog von Sachsen-Lauenburg. In: Neue Deutsche Biographie (NDB).* Band 4, Duncker & Humblot, Berlin 1959

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