エール (京都府)

株式会社エール：京都府北部の地域密着型小売企業

株式会社エールは、京都府舞鶴市に本社を置く小売企業であり、滋賀県に地盤を持つ大手スーパーマーケットチェーン、平和堂の子会社です。衣料品スーパーとして舞鶴市で創業したエールは、長年の間、地域に根差した営業を展開してきました。しかし、造船業の不況などの影響を受け、経営は厳しい状況に陥ります。そんな中、1978年、平和堂による買収を機に、新たな展開を始めることとなります。

平和堂傘下となったエールは、その後、地域社会における存在感を強めていきます。1989年には、京丹後市峰山町（現・京丹後市）に、地元主導型のショッピングセンター「峰山ショッピングセンターマイン」の核テナントとして、エール峰山店（愛称：マイン）を開業。これは、京都府北部における同社の進出の大きな一歩となりました。さらに、本社のある舞鶴市には、アル・プラザ型の店舗であるエール東舞鶴店（愛称：らぽーる）を開業し、地域における商業の中核を担う存在へと成長を遂げました。

エール東舞鶴店（らぽーる）は、京都府北部最大級の売場面積を誇るショッピングセンターとして知られています。年間約400万人の来店客数を記録し、その商圏は舞鶴市のみならず、小浜市、大飯郡、綾部市、宮津市、福知山市の一部にも及ぶ広大な地域をカバーしています。2013年には大規模な改装を行い、最新の設備と魅力的なテナントを導入することで、顧客へのサービス向上に努めています。店名の由来である「らぽーる」はフランス語で「港」を意味し、地域の人々にとって憩いの場となることを目指しています。テナントには、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、ミスタードーナツなどの有名チェーン店に加え、無印良品、LIME STONEなど、京都府北部初出店となる店舗も多く、多様なニーズに対応できる品揃えとなっています。また、複数の銀行のATMも設置されており、利便性の高い施設となっています。

一方、エール峰山店（マイン）は、丹後地方最大のショッピングセンターとして、京丹後市、与謝野町、宮津市の一部を商圏としています。「マイン」という愛称は、峰山町の「峰」を英語表記した「MINE」に由来しています。2024年には大規模なリニューアルを行い、最新の設備と魅力的なテナントを導入することで、地域住民にとってさらに魅力的なショッピングセンターを目指しています。ハニーズ、無印良品、ダイソーなどのテナントが入居し、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

株式会社エールは、単なる小売企業にとどまらず、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。長年にわたる地域密着型の経営により、地元経済の活性化に貢献するとともに、地域住民から信頼される企業として、その存在感を示しています。今後も、時代の変化に対応しながら、地域社会に貢献し続ける企業として発展を続けていくことが期待されます。

沿革

1921年（大正10年）1月：西舞鶴竹屋町で「大正堂」として創業
1951年（昭和26年）9月：衣料品スーパーとして法人化
1960年（昭和35年）：東舞鶴店開店
1964年（昭和39年）：小浜店開店
1971年（昭和46年）4月：舞鶴店を八島から三条に移転、社名変更
1976年（昭和51年）：綾部店開店
1978年（昭和53年）4月：平和堂の子会社化
1989年（平成元年）6月：エール峰山店（マイン）開業
1995年（平成7年）11月：エール東舞鶴店（らぽーる）開業
2013年（平成25年）9月：東舞鶴店リニューアルオープン
2024年（令和6年）4月：峰山店リニューアルオープン

関連会社

舞鶴流通産業株式会社
舞鶴商業振興株式会社
峰山商業開発株式会社

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