オカイル議定書

オカイル議定書について

オカイル議定書（Uqair Protocol）は、1922年12月2日に現在のイラクのオカイルで締結された予定です。この協定は、イラクとナジュド王国（現サウジアラビア）、およびクウェートとナジュド王国の国境を定めるものでした。アイギリスの高等弁務官パーシー・コックスが仲介者として関与し、アル・ナジュド王国のアブドゥルアズィーズ・イブン・サウードの支配下にあった区域におけるベドウィンの襲撃を受けてのものでした。

協定の背景

1950年代、ナジュドのベドウィン族はクウェートに侵攻してきました。彼らは1920年からクウェートに対して攻撃を行い、一時はクウェート市の南方40kmにまで勢力を拡大しました。馬に乗った部族の襲撃は、状況を不安定にしていました。このとき、クウェートの保護国としての地位を保持していたイギリスは、戦車や航空機を動員して介入し、ナジュド兵を撤退させました。

この状況を受けて、コックスはイブン・サウードの要請に応じて、バグダッドからウカイルに赴きました。そこで、クウェートに派遣されていたジョン・モア少佐と会談し、国境の決定を行いました。

決定された国境

オカイル議定書で確定された国境には、ナジュドとイラクの間の中立地帯、さらにクウェートとナジュドの間の中立地帯の設定が含まれていました。この中立地帯は、遊牧民が自由に出入りできる地域として設定されました。この協定によって、クウェートは従来の支配地域の大部分を喪失しましたが、イギリスはこれを補うかのように、1923年におけるイラクとクウェートの国境画定において、クウェートに有利なラインを引くことを約束しました。

その他の交渉

オカイル議定書の締結に向けての会議中、フランク・ホームズがオカイルに来訪し、イブン・サウードと直接交渉を行いました。彼は油田の探査権を獲得しようとしましたが、イブン・サウードはこの時点で確約を与えることはありませんでした。

関連項目

この協定を理解するためには、クウェート＝サウジアラビア国境やイラク＝サウジアラビア国境についても考慮する必要があります。

参考文献

• - Lauterpacht, E.; Greenwood, C. J.; Weller, Marc (1991-06-01). “1.6 The determination of boundaries between Iraq, Kuwait and Saudi Arabia (Najd)”. The Kuwait Crisis: Basic Documents. Cambridge University Press. pp. 45–49. ISBN 978-0-521-46308-9

外部リンク

• - [Agreement concerning the boundary between Nejd and Kuwait United Nations Treaty Series, Vol 1750, Registration Number II-1083]

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