オキナワ (強襲揚陸艦)

USSオキナワ(LPH-3): アメリカ海軍の強襲揚陸艦

USSオキナワ(LPH-3)は、アメリカ海軍が運用していたイオー・ジマ級強襲揚陸艦の2番艦であり、その艦名は第二次世界大戦における沖縄戦に由来します。強襲揚陸艦として、兵員や物資の輸送、ヘリコプターによる上陸作戦支援など、多様な任務を遂行しました。

艦歴

オキナワは、1960年4月1日にペンシルベニア州フィラデルフィアのフィラデルフィア海軍造船所にて起工されました。この日は、第二次世界大戦中の沖縄戦における連合軍の作戦開始日「アイスバーグ作戦」から15周年にあたります。1961年8月19日には、ジョン・マクレラン上院議員の夫人によって命名・進水し、1962年4月14日にウィリアム・E・レモス大佐の指揮下で就役しました。

就役後、海上公試を経て1962年6月20日にフィラデルフィアを出航し、母港であるバージニア州ノーフォークへ向かいました。その後、艤装工事や整調巡航、カリブ海での演習などを実施。キューバ危機が発生すると、キューバ海域での封鎖作戦に参加しました。

1963年前半は、信頼性試験や公試などに費やされ、7月には初のカリブ海展開を実施。1964年には、ニューヨークで開催された世界博覧会へ向けて巡航しました。同年10月には、スペイン沖で行われた揚陸演習「スティール・パイクI」に参加するため、初のヨーロッパ海域への巡航を行いました。

1965年4月、プエルトリコでの演習中にドミニカ共和国で内戦が発生。オキナワは医療救援船として派遣されました。その後、オーバーホールを経て1966年6月には3度目のカリブ海配備が行われました。1967年1月24日には太平洋艦隊に配属され、新たな母港であるサンディエゴに到着しました。

1967年3月10日、最初のベトナム配備に向けて出航。台湾へ向かう途中の4月13日には、尖閣諸島近海で座礁した貨物船の乗組員を救助する緊急指令を受けました。ベトナム水域では、ヘリコプターによる攻撃を行う海兵隊部隊の移動基地としての役割を果たし、共産ゲリラとの戦闘を支援しました。1968年4月4日には、アポロ6号の無人カプセルを回収する任務を遂行。1971年8月7日には、アポロ15号のカプセル回収任務も行いました。

オキナワは、1992年12月17日に退役し、同日除籍されました。その後、アメリカ合衆国運輸省海事局国防予備船隊へ転籍し、カリフォルニア州サスーン湾で保管されました。

最期

2002年6月6日、オキナワは太平洋潜水艦隊の演習「SINKEX」において標的艦として使用され、南カリフォルニア沖で海没処分となりました。複数の対艦ミサイルや爆弾による攻撃を受けた後、原子力潜水艦ポーツマス(USS Portsmouth, SSN-707)から発射された魚雷によって沈没しました。

外部リンク

navsource.org: USS Okinawa
navysite.de: USS Okinawa

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