オシ州

オシ州は、キルギス共和国の南西部に位置する州です。州都はオシ市であり、その地理的特徴は、フェルガナ盆地の北部からアライ山地、そしてトランスアライ山地へと広がる多様な地形によって特徴づけられます。

地理

オシ州の人口は、肥沃なフェルガナ盆地の北部に集中しています。アライ山地が連なる南部に向かうにつれて標高は上昇し、トランスアライ山地ではタジキスタンとの国境を形成しています。東部のナルイン州との境界は、フェルガナ山地の尾根に沿っています。主要な河川としては、カラダリヤ川が挙げられ、フェルガナ盆地でナルイン川と合流し、シルダリヤ川となります。

州の南部には、主要な幹線道路であるM41高速道路がオシ市からタジク国境にかけて走っています。また、サリタシからは支線が中国との国境にあるイルケシュタム峠へと通じています。特筆すべき点として、オシ州のカラスー地区には、キルギス国内で唯一の飛び地であるバラク村が存在します。このバラク村は、ウズベキスタンの領土内、ホドジャーバードに至る道路の国境から4kmほど入った場所に位置しています。

人口統計

オシ市を除くオシ州内には、2009年時点で、ノーカト、ウズゲン、カラスーの3つの町と、2つの都市型集落、そして474の村落が存在しました。2009年の国勢調査によれば、州全体の人口は999,576人で、このうち82,841人が都市部に、916,735人が地方に居住していました。特に重要な点として、キルギス国内に居住するウズベク人の過半数がこのオシ州に集中しており、州人口の33%、全国のウズベク人の14.5%を占めています。

民族構成

2009年の国勢調査に基づくと、オシ州の民族構成は以下の通りです。

キルギス人
ウズベク人
その他

下位行政区

オシ州は、以下の7つの地区によって構成されています。

1. アライ地区
2. カラクルジャ地区
3. カラスー地区
4. ノーカト地区
5. ウズゲン地区
6. チョンアライ地区
7. アライ地区

その他の情報

オシ州の地理的、民族的な特徴は、地域の歴史や文化、そして国際関係にも影響を与えています。特に、ウズベキスタンとの国境線や飛び地の存在は、この地域特有の複雑な要素を形成しています。

参考文献

Laurence Mitchell, Kyrgyzstan, Bradt Travel Guides, 2008

関連項目

* ヴァフシュ川

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