オトメ☆コーポレーション

オトメ☆コーポレーションは、2009年9月に長野県で誕生した女性アイドルグループです。「新規参入アイドル企業」という独特なキャッチフレーズを掲げ、メンバーそれぞれが「企業に勤めるOL」という設定のもと、長野県内外で精力的に活動を展開しました。ファンは「株主」、単独ライブは「株主総会」と呼ばれるなど、一貫した企業コンセプトがグループの大きな特徴でした。

結成当初から長野県と都内を中心にライブ活動を重ね、2010年には初のCDをリリース。2012年頃からは長野県内のテレビやラジオ番組へのレギュラー出演が増え、地元での認知度を高めていきます。その活動は次第に全国にも波及し、ご当地アイドルNo.1決定戦「U.M.U AWARD 2013」では、300組を超える応募の中から長野県代表として最終決勝の11組に選出され、全国にその名を広めました。

オトメ☆コーポレーションは、長野県のご当地アイドルとして様々な地域貢献活動にも取り組みました。元リーダーのなるみは伊那市宣伝アーティストを務め、地元のB級グルメ「ローメン」をテーマにした楽曲を発表しました。また、リーダーの久保田光は岡谷市の産業大使に任命され、ソロ名義で岡谷市のご当地ソングを含むシングルをリリースするなど、特定の地域の魅力発信に貢献しました。さらに、サークルK長野県内全店舗を2日間で巡る「弾丸外回り」プロモーションや、池田町での楽曲無料配布など、ユニークな企画を通じて地域との連携を深めました。

「企業」コンセプトは、メンバーの制服風衣装や所属部署の設定に現れていました。また、楽曲制作においても彼女たちの個性が発揮されました。作詞はメンバー自身が担当し、「オトメ☆コーポレーション」名義で発表。ダンスの振り付けもリーダーの久保田光を中心にメンバー自らが考案しており、グループの世界観を内側から作り上げていました。

グループの歴史の中で、メンバーの入れ替わりも経験しました。2013年10月には、なるみとゆうこが「退社」という形で脱退。一人残されたリーダーの久保田光は、グループの存続に悩みつつも、武道館ライブの夢を諦めず、活動の継続を決意します。この時期にはソロでのリリースイベントツアーも敢行し、後輩グループを帯同させるなど、精力的に活動を続けました。2014年4月には4人の新メンバーを迎え、5人体制で「新生オトメ☆コーポレーション」として再始動。しかし、その後もメンバーの脱退があり、最終的には4人での活動となりました。

2016年、グループは「春闘全国総決起集会」と銘打った全国ツアーを実施。観客総動員1000人達成を目標に掲げ、達成できなければ全員「退社」（解散）するという大きな挑戦でした。結果は目標に届かず、同年8月28日のライブをもってメンバー全員が「退社」し、約7年間の活動に終止符を打ちました。活動終了後、2017年に公開された映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』では、田中要次監督による第一話の主演を務め、解散ライブの様子も一部収録されるなど、アイドルとしての軌跡が映像作品として残されました。公開初日には、久保田光を含むメンバーが久々に公の場で顔を合わせ、話題となりました。

活動終了時までの主要メンバーは、リーダーを務めた久保田 光（代表取締役）をはじめ、比留川 知絵（販売営業部）、藤本 美帆（国際交流部）、荒井 菜緒（食品衛生部）の4名でした。旧メンバーには、初期を支えたなるみやゆうこ、舞沢栞がいます。

ディスコグラフィはミニアルバム1枚、多数のシングルをリリースしており、中にはタイ同時発売された作品や、ご当地ソング、限定販売された楽曲なども含まれます。

テレビ、ラジオ、インターネット、映画、フェスなど、多岐にわたるメディアへの出演実績があります。所属事務所の代表はロックバンドD-SHADEのドラマーYUJIが務めていました。

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