オナガー (投石機)

オナガー：古代ローマの攻城兵器

オナガーとは、古代ローマ帝国軍が用いた攻城兵器の一種であり、カタパルトの一種です。その名称は、射出時の動作が野生のロバであるオナガー（オナゲル）の動きに似ていることに由来します。

構造と仕組み

オナガーは、ねじり力を利用して投射物を射出する構造をしています。主な構成要素は以下の通りです。

フレーム：地面に設置される大型のフレーム。
直立フレーム：フレーム前端に固定された木製のフレーム。
軸と橫木：直立フレームに通された軸に取り付けられた橫木。橫木の先端には投射物を保持するためのスリングまたはバケットが取り付けられています。

オナガーの射出プロセスは以下の通りです。

1. 巻き上げ機で作動する縒られたロープやスプリングの張力によって、橫木が押し下げられます。
2. 急激に解放された橫木は、遠心力によって加速されながら外側へ振られます。
3. 橫木先端のスリングまたはバケットが解放され、投射物が前方に射出されます。
4. 橫木は緩衝用のパッドが付いた梁や床で受け止められ、再び巻き上げ機で元の位置に戻されます。

歴史

オナガーは、主に城砦の包囲や攻略で使用されました。巨大な石や岩、時には可燃性の物質を巻き付けた投射物を射出し、城壁や建造物を破壊するのに用いられました。

中世に入ると、1200年頃からオナガーの改良版が登場しました。これらの改良版では、スリングの代わりに固定式の受け皿が用いられ、大量の小型投射物を射出することが可能になりました。このような改良版オナガーは、しばしばマンゴネルと呼ばれましたが、同じ名称が他の種類の攻城兵器にも用いられた可能性があります。

関連兵器

攻城兵器
カタパルト (投石機)
トレビュシェット
バリスタ (兵器)

外部リンク

Onager Physics An analysis of the Onager
Onager Animation Animated Onager
Caerphilly Castle's onager firing
* Onager video

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