オビエド大学

オビエド大学：スペイン北部の歴史と学問の中枢

スペイン北部の緑豊かなアストゥリアス州オビエド市に位置するオビエド大学は、16世紀半ばにその歴史を刻み始めた由緒ある公立大学です。1574年、当時異端審問所の長も務めていたカトリックの大司教フェルナンド・バルデス・サラスによって創設された同大学は、1608年に本格的な活動をスタートさせました。以来、4世紀以上にわたり、スペイン、ひいてはヨーロッパの学術・文化の発展に貢献し続けています。

広範囲に展開するキャンパスネットワーク

オビエド大学の大きな特徴の一つは、そのキャンパスの広範なネットワークにあります。オビエド市中心部だけでなく、近郊のヒホン市、ミエーレス市にもキャンパスを展開し、学生たちは多様な学習環境の中で勉学に励んでいます。

オビエド市内のキャンパス:

クリスト・キャンパス
ジャマキケ・キャンパス
ロス・カタラーネス・キャンパス
オビエド中央キャンパス
人文学キャンパス（ミラン・キャンパス）

ヒホン市内のキャンパス:

ヒホン中央キャンパス
ビエスケス・キャンパス

ミエーレス市内のキャンパス:

ミエーレス・キャンパス

各キャンパスはそれぞれの専門分野に特化しているケースも多く、学生は自身の専攻や興味に最適な環境を選ぶことができます。

幅広い専門分野を網羅する学部構成

オビエド大学は、人文科学、社会科学、自然科学など、多岐にわたる分野を網羅した学部を擁しています。歴史ある法学部（1608年設立）を筆頭に、化学、文献、地質、生物、地理学・歴史、医学、経済学・経営、教育、理学、心理学、哲学など、現代社会のニーズに応える幅広い教育プログラムを提供しています。それぞれの学部は、長年の歴史と伝統の上に築かれた専門知識と最先端の研究設備を備え、学生の育成に尽力しています。

主な学部:

法学部 (1608年)
化学部 (1848年)
文献学部 (1892年)
地質学部 (1958年)
生物学部 (1961年)
地理学・歴史学部 (1965年)
医学部 (1968年)
経済学・経営学部 (1974年)
教育学部 (1976年)
理学部 (1990年)
心理学部 (1991年)
哲学部 (1993年)

著名な教員と卒業生

オビエド大学は、長年にわたり多くの著名な教員や卒業生を輩出してきました。歴史学者・法学者であるラファエル・アルタミラ・イ・クレベア、批評家・法学者であるレオポルド・アラス、そして地質学者で大学の最初期の女性教員であったカルミナ・ビルジリなど、各分野で活躍する人材がオビエド大学に所属・卒業しています。また、軍人・政治家のラファエル・デル・リエゴ、政治家のマリア・ルイサ・カルセド、サッカー指導者のリカルド・ロドリゲスなどもオビエド大学の卒業生として知られています。

オビエド大学は、スペイン北部の学術の中心地として、今後もその歴史と伝統を守りながら、世界に貢献する人材育成に邁進していくことでしょう。

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