オヨ・ルームズ

オヨ・ルームズ（OYO Rooms）とは

オヨ・ルームズは、インドのOravel Stays Private Ltd.が運営する格安ホテル予約サービスです。2013年のサービス開始以来、インドをはじめ、マレーシア、アラブ首長国連邦、ネパール、中国、インドネシア、イギリスなど、世界各国で展開しています。日本では、当初「OYO Japan」としてサービスを提供していましたが、現在は「Tabist」に名称変更されています。

創業者のリテシュ・アガルワルは、世界で2番目に若いビリオネアとして知られており、その成功は多くの起業家にとって刺激となっています。

サービスの概要

オヨ・ルームズは、単なるホテル予約サイトではなく、独自の基準を満たしたホテルにブランドを提供することで、一定の品質を保証しています。創業者のアガルワルは、旅行中に低品質な宿泊施設に不満を感じた経験から、このサービスを考案しました。

具体的には、ホテルと提携して一部の部屋を借り上げ、無料Wi-Fi、朝食、エアコン、テレビなど、30項目のチェックリストに基づいた基準を満たすホテルに「OYO」ブランドを与えています。これにより、宿泊者は一定の品質のサービスを期待できるのです。

近年では、ホテル全体を借り上げて運営するサービスも提供しており、より多様なニーズに対応しています。

沿革

オヨ・ルームズは、以下の沿革を経て現在の形に至っています。

2012年
2月21日：リテシュ・アガルワルによりOravel Stays Private Ltd.設立。Oravel Staysのサービスを開始。
2013年
5月10日：ピーター・ティールが運営するティール・フェローシップから10万ドルの助成金を受け取る。
5月21日：リテシュ・アガルワルによりOyo Roomsサービス開始。
2015年
2月1日：シリーズAラウンドで2,400万ドルを調達。
7月1日：シリーズBラウンドで1億ドルを調達。
2016年
1月13日：マレーシアに進出。
4月27日：ネパールに進出。
8月16日：シリーズCラウンドで9,000万ドルを調達。
2017年
9月7日：シリーズDラウンドで2億5,000万ドルを調達。
11月10日：短期間滞在者向けサービス「OYO Home」を開始。
2018年
4月27日：アラブ首長国連邦に進出。
6月20日：インドネシアと中国に進出。
7月10日：AblePlus Solutions Pvtを買収。
7月16日：イギリスに進出。
2019年
3月28日：ヤフーとの合弁で「OYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPAN」を設立し、日本で賃貸住宅事業「オヨ・ライフ」を開始。
4月4日：ソフトバンク・ビジョン・ファンドと合弁で「OYO Hotels Japan合同会社」を設立し、日本でホテル事業を開始。
12月17日：ヤフーが「OYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPAN」の株式を売却し、合弁関係を解消。
2020年
7月1日：不動産賃貸事業の「OYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPAN」と宿泊事業の「OYO Hotels Japan」が合併。
2021年
10月：インド証券取引委員会（SEBI）に上場申請。最大で843億ルピー（約1200億円）の資金調達を予定。

ZO Roomsとの係争

2015年12月、競合のZO Roomsを買収しようとしましたが、2016年2月に一旦合意したものの、1年半後に交渉が決裂しました。その後、ZO Rooms側から、デューデリジェンスの際に営業機密を盗まれたとして訴訟を起こされています。この訴訟は、オヨ・ルームズの企業運営における課題を示す事例として注目されています。

日本での展開

日本においては、当初は「OYO LIFE」として賃貸住宅事業を展開し、その後ホテル事業も開始しました。しかし、2020年に両事業が合併し、その後「Tabist」に名称変更しています。これは、日本市場でのブランド戦略の転換を示すものです。

まとめ

オヨ・ルームズは、革新的なビジネスモデルと積極的なグローバル展開により、短期間で急成長を遂げたホテル予約サービスです。その成長の裏には、創業者アガルワルの強い意志と、宿泊体験の質に対する徹底的なこだわりがあります。現在では、日本でも「Tabist」として、より多くの人々に快適な宿泊体験を提供し続けています。

出典

OYO LIFE
OYO LIFE （オヨ ライフ） - Facebook
OYO LIFE (@oyolife_jp) - X
OYO LIFE (@oyolife_jp) - Instagram
* OYO rooms（英語）

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