オラぁいちぬけた

ガガガSPの3枚目のアルバム『オラぁいちぬけた』は、2003年3月5日にソニー・ミュージックレコーズからリリースされました。このアルバムは、彼らの音楽的な幅広さと、独特なユーモアセンスが光る作品として、多くのファンに愛されています。

アルバムの幕開けを飾る「国道二号線」は、4thシングルとして先行リリースされました。この曲は、彼らのインディーズ時代からのルーツを感じさせる、エネルギッシュなパンクナンバーです。カップリング曲である「梅男」の歌詞の関係でインディーズから発売されています。

「ローアンドロー～土着的な愛の唄～」は、ガガガSPならではの、土着的な愛をテーマにした楽曲で、聴く者の心を揺さぶります。続く「津山の夜」は、後にシングル「はじめて君としゃべった」のカップリングとして、「津山の夜　ザ・ボートレースver.」として再リリースされました。このバージョンでは、メンバーがアコースティックギターを弾きながら歌うという、新たな試みが見られます。また、この曲はアルバム「俺様天才偉業集」にも収録されています。

6thシングルである「満月の夕」は、ソウル・フラワー・ユニオンのカバーで、彼らの音楽的なルーツを垣間見ることができます。原曲の持つメッセージ性を尊重しつつ、ガガガSPならではのアレンジが施されています。

「家路」や「オラぁいちぬけた」といった楽曲は、彼らのライブパフォーマンスにおける定番曲であり、聴衆との一体感を生み出す力を持っています。特に「オラぁいちぬけた」は、アルバムタイトルにもなっており、彼らの勢いを象徴する楽曲と言えるでしょう。

「夏の思ひ出」は、どこか懐かしいメロディーが印象的な楽曲で、聴く者の心に染み渡ります。「日本語パンクロックの諸君達を語る」は、彼らの音楽に対する情熱と、パンク・ロックへの愛情が溢れる楽曲です。

「一人ぽっちの世界」は、メガマサヒデが作詞・作曲を手掛けた楽曲で、アルバムに多様性をもたらしています。「晩秋」は、5thシングルとしてリリースされた楽曲で、切ないメロディーが心に響きます。

「声」は、6分を超える大作で、彼らの音楽的な深みを感じさせる楽曲です。そして、「ハードコア組曲」は、わずか1分27秒の中に、泉谷しげる、三上寛、高田渡、友部正人といった、日本のフォーク界を代表するアーティストの名前が歌詞に織り込まれています。

アルバムのラストを飾る「冬色」は、10分を超える大作で、彼らの音楽的な集大成とも言える楽曲です。楽曲の終盤には、シークレットトラックとして「青春街道一直線」が収録されており、最後まで聴き逃せない内容となっています。

『オラぁいちぬけた』は、ガガガSPの音楽的な多様性と、彼らのパンク・ロックに対する情熱が凝縮された、聴きごたえのあるアルバムです。

もう一度検索