オリオン (電機メーカー)

オリオン株式会社は、福井県越前市に本社を置く日本の電機メーカーです。株式会社ドウシシャの完全子会社として、ORIONブランドの製品開発とプロフェッショナルサービス事業を担っています。その歴史は、かつてのオリオン電機株式会社に遡ります。

オリオン電機の歴史と変遷

オリオン電機株式会社は、長年にわたりORIONブランドでテレビ、ビデオデッキ、DVDプレーヤーなどの製品を製造してきました。国内外のメーカー製品の設計、製造受託、OEM供給でも実績を重ね、その技術力は高く評価されていました。

しかし、2010年代に入ると、中国企業の台頭や北米事業の不振により経営が悪化。2014年3月期には売上高が約250億円にまで落ち込みました。経営再建のため、2015年にブレイン・アンド・キャピタル・ホールディングスが設立したオリオン電機株式会社（新社、後の「おおぞら管理」）に事業を譲渡。旧オリオン電機株式会社はFKサービスへ商号変更し、清算手続きを行うことになりました。

その後、オリオン電機（新社）は、完成品受注の低迷や生産体制強化のための設備投資がかさみ、経営再建はなかなか進みませんでした。2018年3月期には赤字決算となり、債務超過に陥るなど、厳しい状況が続いていました。

ドウシシャによる事業承継

再建策として、オリオン電機（新社）とORIONブランド製品の総販売代理店であった株式会社ドウシシャは、2018年12月10日にORIONブランド並びにプロフェッショナルサービス事業（ソリューション設計、基板回路設計、ソフト開発）を、ドウシシャが設立したオリオン株式会社へ譲渡することを発表しました。

オリオン株式会社は、2019年1月8日付でオリオン電機（新社）からORIONブランドとプロフェッショナルサービス事業を譲り受け、事業をスタートしました。本社はオリオン電機（後のおおぞら管理）と同じ福井県越前市に置かれています。

新体制での事業展開

オリオン株式会社は、タイにあるWORLD ELECTRIC(THAILAND)LTD.を製造委託先とし、低価格でありながら、日本独自の習慣や規格に沿った製品開発を強化しています。これにより、高品質な製品をより多くの人に提供することを目指しています。また、プロフェッショナルサービス事業では、ソリューション設計、基板回路設計、ソフト開発など、幅広い分野で技術力を発揮し、顧客ニーズに応じたサービスを提供しています。

今後の展望

オリオン株式会社は、ドウシシャグループの一員として、ORIONブランドのさらなる発展を目指しています。技術革新を続け、高品質な製品開発を通じて、国内外の市場での競争力を高めていくでしょう。また、プロフェッショナルサービス事業の拡大も視野に入れ、総合的な電機メーカーとしての成長を目指しています。

沿革

2018年12月10日 - オリオン株式会社設立。
2019年1月8日 - オリオン電機株式会社（後のおおぞら管理株式会社）から、ORIONブランド並びにプロフェッショナルサービス事業を譲受。

関連情報

ORION 公式サイト
ドウシシャ ORIONブランドの液晶テレビ
* ドウシシャ ORIONブランドの各種オーディオ製品

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