アルバム紹介: オリジナル・シン
『オリジナル・シン』(Original Sin)は、
オーストラリアの著名なロックバンド
INXSの12枚目であり、最後のスタジオアルバムです。この作品は
2010年11月16日に、
エピック・レコード、
アトコ・レコード、
ポリドール・レコードからCD等でリリースされ、さらに
10月28日にはデジタル配信も行われました。
アルバムの背景
このアルバムは、
INXSの過去の楽曲をゲストボーカルの力を借りてカバーしたもので、バンド自身はこれを「
トリビュート・アルバム」と位置付けています。メンバーのジョン・ファリスは、「僕らはこうした曲を再創造した。オーケストラを取り入れたものや、要素を削ぎ落としたトラックもあり、聴く人によっては何の曲かわからないかもしれない」と述べています。このような新たなアプローチにより、バンドの音楽への熱意と創造性が表れています。
収録楽曲
アルバムには、
INXSの代表作である「ネヴァー・テア・アス・アパート」や「ドント・チェンジ」などが含まれています。特に「ザ・ステアーズ」では、テレビ番組『Rock Star:
INXS』で優勝したJ・D・フォーチュンがリードボーカルを務めており、彼のパフォーマンスが新たな色合いを加えています。リリース後、アルバムは
オーストラリアのアルバムチャートで49位まで上昇し、また『QRO Magazine』からは5点満点中の5点を獲得しました。
再発盤
さらに2011年には、
アトコ・レコードがアメリカ市場に向けて再発盤をリリース。このバージョンでは、元のトラック4「ネヴァー・テア・アス・アパート」に関して、
ベン・ハーパーと
ミレーヌ・ファルメールによる
フランス語の
デュエットが、ハーパーのソロバージョンに切り替えられています。これにより、楽曲の解釈がさらに多様化しています。
アルバムパーソネル
アルバムには以下のメンバーが参加しています:
- - ギャリー・ゲイリー・ビアーズ – ベース
- - アンドリュー・ファリス – キーボード、ギター、ボーカル(「ドント・チェンジ」)
- - ジョン・ファリス – ドラムス、パーカッション
- - ティム・ファリス – ギター
- - J・D・フォーチュン – ボーカル(「ザ・ステアーズ」)
- - カーク・ペンギリー – ギター、サクソフォーン、ボーカル
結局のところ、『オリジナル・シン』は
INXSの歴史をコンパイルし、新たな解釈でファンに届けることに成功した作品であると言えるでしょう。過去の名曲たちが新たな命を吹き込まれる様子は、ただのリメイクではなく、バンドとしての成長を示すものであり、音楽の深みを再確認させます。