オリバーソース

オリバーソース株式会社について

オリバーソース株式会社（Oliver Sauce Co.,Ltd.）は、兵庫県神戸市中央区港島南町に本社を構える食品メーカーであり、主にソースの製造・販売を行っています。1920年に設立されたこの企業は、長い歴史を持つ日本の調味料業界において特異な存在です。

創業と社名変更の歴史

オリバーソースの起源は、1920年に大坂の老舗醤油醸造蔵「浪速醸造」の次男である道満清が神戸でイギリス製のウスターソースを製品化したことに始まります。彼は外国人居留地を中心に輸入調味料の研究と委託販売を行い、1923年に道満調味料研究所を創立しました。この時期から国産ウスターソースの製造が開始されました。1948年には、改良した「オリバーとんかつソース」を誕生させ、濃厚ウスターソースの先駆者としての地位を確立しました。1966年には社名をオリバーソースに変更しました。

製品の特徴と市場展開

オリバーソースの製品は、酸味を抑えた甘みの強い味わいが特徴で、特に甘味を好む地域での人気が高いです。その中でも「お好み焼ソース」は、低酸性ながら保存性が高い特性から、家庭用市場にも落ち着いており、広島に本拠地を置く競合商品に次ぐシェアを誇ります。また、1993年からは伝統的な沈殿製法を用いて、独特の味わいを持つ「どろソース」の製造と販売を開始し、神戸のB級グルメとの相乗効果で急成長を遂げました。

災害からの復興と移転

1995年の阪神・淡路大震災において、オリバーソースも大きな打撃を受けました。創業の地である神戸での本社や工場のいくつかが被災し、一時的に操業が難航しました。しかし、復興を機に、中央区のポートアイランドへ新たに本社と工場を移転し、1997年に再稼働を果たしました。震災10年後には高級ソース「クライマックス」のウスターソース原液を利用した商品を発表し、収益は震災遺児施設に寄付されました。

多様な製品展開

オリバーソースは、ウスターソースだけでなく、様々なソースを展開しています。近年では和風や中華風調味料にも焦点を当て、「神戸餃子味噌たれ」や「しょース」など新製品も増やしており、家庭での活用が促進されています。また、製品の知名度アップに向けたテレビCMも重要な役割を果たしており、著名な俳優やアニメーションを起用した広告が話題を呼んでいます。

事業所

オリバーソース株式会社は、以下の各地に支社を構えています：

• - 本社・工場・営業統括本部：兵庫県神戸市中央区港島南町3-2-2
• - 神戸支店：兵庫県神戸市中央区港島南町3-2-3
• - 大阪支店：大阪府大阪市西淀川区野里1-13-3
• - 東京支店：東京都大田区大森北2-14-2

オリバーソースの提供する特徴的な調味料は、多彩な料理に適しており、国内外からの需要が高まっています。業界内での革新と伝統を兼ね備えた存在として、今後の成長にも期待が寄せられています。

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