オリャホヴォ

オリャホヴォ（ブルガリア語: Оря̀хово）は、ブルガリア北西部のヴラツァ州に位置する、ドナウ川右岸の港湾都市です。町は丘陵地帯に広がり、オゴスタ川の河口よりも東側、対岸のルーマニアでジウ川がドナウ川に流れ込む地点からわずか数キロメートル上流に位置しています。ドナウ川を挟んだ対岸のルーマニアの町、ベケトとはフェリーで結ばれており、将来的には橋の建設も計画されています。

歴史

古代から中世

オリャホヴォという名称は、1886年に現在の形になる以前、ヴルホフやオレゾフ、オレオフ、ラホヴォなど様々な名前で呼ばれていました。この地域には古くから人々が暮らしており、考古学的な調査では新石器時代の初期から中世後期にかけての遺物が発見されています。オリャホヴォから約1キロメートルの場所にあるカムカ要塞は、9世紀から14世紀にかけて存在しました。1396年、町は既にオスマン帝国の支配下にありましたが、フランスの十字軍が侵攻し、略奪を受けてトルコ系住民が殺害されたり捕虜となったりしました。この十字軍はニコポルを目指していました。オスマン帝国との間で失敗に終わったニコポリスの戦いやヴァルナの戦いの時期には、神聖ローマ皇帝ジギスムントやポーランド王ヴワディスワフ3世の軍勢がこの要塞に迫ったことがあります。

ブルガリア民族復興期

ブルガリア民族復興の時代、オリャホヴォは経済と産業の中心地として発展し、ドナウ川を経由したオスマン帝国に対する重要な補給拠点としての役割を担いました。1762年にブリュッセルで出版された書籍にも、ドナウ川沿いの重要な港としてその名が記されています。この時期には文化的な活動も盛んになり、1837年に聖ゲオルギ聖堂、1857年に世俗学校、そして1871年には公民館施設であるチタリシテが建設されました。1877年の露土戦争中、町は3日間に及ぶ激しい戦闘の後、11月21日にルーマニア軍によって解放されました。この解放を記念し、イタリアの彫刻家アルナルド・ツォッキによって記念碑が建てられています。

ブルガリア解放後

ブルガリア解放後、オリャホヴォは交易が活発化し、豊かな文化的生活を享受するようになりました。町は短期間ですが郡の中心となり、その後10年間は県の中心としての役割を果たしました（1877年から1882年、1884年から1889年）。この時代の建築物には西欧の影響が見られ、現在も多くが良好な状態で保存されています。交通インフラも整備され、1926年にはチェルヴェン・ブリャクまでを結ぶ鉄道が開通しました。宗教施設としては、1930年に新たに生神女就寝聖堂が建てられました。文化施設では、1936年にヴィディンの建築家2名によって新しいチタリシテが建設されています。

現代の産業と自治体

オリャホヴォの初期の工業施設としては、1961年に操業を開始した金属加工および部品工場があります。また、町から西に近接するコズロドゥイ原子力発電所は、この地域における主要な雇用主の一つとなっています。

オリャホヴォは、オリャホヴォ基礎自治体（Община Оряхово）の中心であり、この自治体にはオリャホヴォの町を含む複数の村落が含まれています。

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