オリンピックの卓球競技

オリンピックにおける卓球競技

オリンピックの卓球競技は、1988年のソウルオリンピックで初めて正式種目として採用され、男女シングルスとダブルスの4種目からスタートしました。2008年の北京オリンピックからは、男女ダブルスに代わり、男女団体戦（1チーム3名）が導入され、チームとしての総合力が試されるようになりました。さらに、2020年の東京オリンピックでは、新たに混合ダブルスが加わり、卓球競技はより多様な展開を見せています。

参加資格と出場枠

国際オリンピック委員会（IOC）は、各国からの代表選手数を最大3名までと規定しています。かつては、この出場枠を巡り、2004年のアテネオリンピックでは、シドニーオリンピック金メダリストの孔令輝選手が出場権を得ることができなかったという事例もありました。また、2012年ロンドンオリンピックでは、シングルス出場枠が各国2名までに制限され、代表選考はより厳しさを増しています。

実施種目

現在、オリンピックの卓球競技では、以下の種目が実施されています。

男子シングルス
女子シングルス
男子団体
女子団体
混合ダブルス（2020年東京オリンピックより）

試合形式

シングルス

シングルスは、7ゲームマッチ（4ゲーム先取）のトーナメント方式で行われます。準決勝で敗れた2名による3位決定戦も実施され、メダルを争います。

団体

団体戦は、5ゲームマッチ（3ゲーム先取）のトーナメント方式で実施されます。各チームは3名の選手で構成され、5試合を行います。第1、2、4、5試合はシングルス、第3試合はダブルスです。

試合順序は、以下の通りです。

2020年東京オリンピック以前

試合前に、両チームの監督がA、B、CまたはX、Y、Zのいずれかをトスで決定します。

1. 第1試合：A対X
2. 第2試合：B対Y
3. 第3試合：C＋（AまたはB）対Z＋（XまたはY）のダブルス
4. 第4試合：（AまたはBで第3試合に出ない選手）対Z
5. 第5試合：C対（XまたはYで第3試合に出ない選手）



この方式では、チームのうち2名の選手がダブルスとシングルスを1回ずつ、1名の選手がシングルスを2回担当します。


2020年東京オリンピック以降

2020年東京オリンピックからは、第1試合にダブルスを行う方式に変更されました。この方式は、他の国際大会では既に2018年から採用されています。

1. 第1試合：B+C対Y+Zのダブルス
2. 第2試合：A対X
3. 第3試合：C対Z
4. 第4試合：A対Y
5. 第5試合：B対X

この方式では、AとXがシングルスを2試合担当することが多く、チームのエース格が担当することが多いです。また、CとZは相手のエース格の選手（AまたはX）とは対戦しないこととなります。

オリンピック卓球の歴史と今後

オリンピックの卓球競技は、その歴史の中でルールや形式を変化させながら、常に新たな魅力を生み出してきました。近年では、混合ダブルスの導入や試合形式の変更など、より戦略的でスピーディーな試合展開が求められるようになり、観戦者にとってよりエキサイティングな競技となっています。

関連情報

世界卓球選手権
ワールドカップ (卓球))
ITTFワールドツアー
ITTFワールドツアーグランドファイナル
アジア競技大会における卓球競技
アジア卓球選手権
アジアカップ (卓球))
ヨーロッパ卓球選手権
世界ジュニア卓球選手権

外部リンク

オリンピック競技大会 - JOC
大会について- 日本卓球協会
* table tennis at the Summer Olympics- Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)

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