オークランド (NPC)

ニュージーランド、オークランド地方を代表するラグビーユニオンチーム、その名も「オークランド」は、国内最高峰の大会であるニュージーランド州代表選手権（NPC）で常にトップクラスの成績を収める強豪として知られています。ここでは、このチームを擁し、地域全体のラグビーを支える「オークランド・ラグビー・ユニオン」についても詳しく見ていきましょう。

オークランド・ラグビー・ユニオンは、1883年に設立された歴史ある組織です。その主な役割は、オークランド地方におけるラグビー活動全般を統括・管理することにあります。シニアクラブから学校レベルに至るまで、幅広い年代とレベルのクラブラグビーを支援し、選手育成や大会運営を行っています。また、女子15人制の州代表チームは、「オークランド・ストーム（Auckland Storm）」として活動しており、女子ラグビーの発展にも貢献しています。

チーム「オークランド」のホームグラウンドであり、オークランド・ラグビー・ユニオンの本部も置かれているのが、オークランド市内にある由緒正しいスタジアム、イーデン・パーク（Eden Park）です。このスタジアムは、ニュージーランドラグビーの聖地とも称され、国内外の重要な試合が数多く開催されてきました。ユニオン本部はスタジアムのノーススタンド、ゲートB近く、Walters Rd沿いに位置しています。

オークランドラグビーの輝かしい歴史は、その創設期にまで遡ります。オークランド・ラグビー・ユニオンが誕生した1883年から間もない時期、チームは驚異的な強さを発揮しました。特に19世紀末には、他チームとの対戦において、実に6シーズンにもわたる無敗記録を打ち立てるという偉業を成し遂げました。この並外れた強さを称え、1902年にはニュージーランドラグビー協会から記念の盾、後に「ランファーリー・シールド」と呼ばれるものが贈られました。

そして1904年からは、このランファーリー・シールドを優勝トロフィーとする国内選手権が始まりました。これは、シールド保持チームに他の州代表チームが挑戦する形式で行われる、ニュージーランドラグビー独自の伝統的な大会です。オークランドは初回の挑戦でウェリントンに敗れ、シールドを奪われてしまいましたが、翌年には見事奪還に成功しました。現在に至るまで、ランファーリー・シールドにおいてオークランドは最多となる16回の獲得を記録しており、さらに特筆すべきはその防衛回数です。148回という圧倒的な最多記録を保持しており、長期にわたりシールドを防衛し続けたことからも、その強さが伺えます。

国内最高峰の大会であるニュージーランド州代表選手権（NPC）は、1976年に現在の形式でスタートしました。ニュージーランドの各州から選抜された代表チームが覇権を争うこの大会でも、オークランドはその実力を遺憾なく発揮しています。これまでに最多となる11回の優勝を飾っており、ランファーリー・シールドと並んで、NPCにおいても不動の地位を築いています。これらの記録は、オークランドが長年にわたりニュージーランドラグビー界を牽引してきた証と言えるでしょう。

国際的なプロリーグであるスーパーラグビーとの関連も深く、オークランド地方はラグビー強豪地域の一つとして知られています。スーパーラグビーに参戦するニュージーランドのチームであるブルーズは、2013年以降、オークランド・ラグビー・ユニオンの管轄区域に加え、ノースランド、ノース・ハーバーといった近隣のラグビー協会から選抜された選手を中心に構成されています。これは、地域全体で連携し、トップレベルの選手を育成・強化する体制が取られていることを示しています。

このように、チーム「オークランド」とそれを支えるオークランド・ラグビー・ユニオンは、ニュージーランドラグビーの歴史において非常に重要な役割を果たしてきました。ランファーリー・シールドやNPCにおける圧倒的な実績は、その強さと伝統を物語っています。ホームであるイーデン・パークを拠点に、今後もニュージーランドラグビー界の中心として活動を続けていくことでしょう。

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