オーストラリア連邦議事堂

オーストラリア連邦議事堂について

オーストラリア連邦議事堂（オーストラリアれんぽうぎじどう）は、オーストラリア連邦議会の中心的な建物として、キャンベラにあります。この議事堂は1988年に完成し、オーストラリア入植200周年を記念した重要なプロジェクトの一つです。設計を手掛けたのはイタリア人建築家のロマルド・ジョゴラで、彼のビジョンにより現在の形が実現しました。

建設背景

当議事堂は、古くなった旧連邦議事堂の代替として建設されました。旧議事堂は現存しており、現在は博物館として利用されています。新たな議事堂の建設にあたり、キャンベラの都市景観に配慮し、周辺の地形に自然な形で溶け込むように設計されています。実際、議事堂は地下に設けられており、外部の景観への影響を最小にとどめています。

デザインと構造

新しい議事堂は、一辺が300メートルの正方形の形状をしています。三重の外周道路に囲まれ、内側には正方形と円形の空間が広がっています。この外周道路は3キロメートルほどの円周を持ち、一方通行となっているラウンドアバウトの形式で、信号機も設置されています。中央には、81メートルの高さを誇るフラッグポールがそびえ立ち、国の象徴的な存在感を示しています。

内装と機能

オーストラリア連邦議会は、イギリスのウェストミンスター・システムを基盤にした議会制度を採用しています。そのため、議場の内装はイギリスの議会に類似しており、上院は赤色（アウトバックの土の色を模した茶褐色）で、下院は緑色（ユーカリの葉に似た灰色）で装飾されています。この色使いは、オーストラリアの自然環境を反映したものとも言えます。

大規模な施設

一般的に、議事堂と議員事務棟は別の建物であることが多いですが、オーストラリア連邦議事堂ではセキュリティ上の理由から一体的に整備されています。その結果、部屋数は4,700に達し、驚異的な規模の議事堂となっています。ここにはオーストラリア首相をはじめとする閣僚のオフィスもあり、記者会見はオフィスのドアの前で行われるのが通例です。

結論

オーストラリア連邦議事堂は、その構造やデザイン、運営の仕組みからも、国家の重要な機関としての役割を果たしています。キャンベラの象徴としても根付いており、その存在はオーストラリアの政治と文化の中心地であり続けています。

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